ベト七

2018/04/05

今日の朝日カルチャーの詠草に、
「ベト七」という言葉が出てきて驚きました。
多分ベートーベンの交響曲第7番だろうとは思いましたが、
いくら何でも「ベト七」はなあと話していたら、
ある人が早速検索して、
「のだめカンタービレ」で使われていましたよと
教えてくれました。
そういうことか、こんなふうに言葉は伝播してゆくんだなあと
つくづくと思った次第です。
でも、「ベト七」はどうもなあ。

それからある方の詠草にこんな歌がありました。

・夏の甲子園が終わり春のセンバツが過ぎても未だ「モリカケ」

リズムがとんでもなく変なのですが、
ちゃんと31音になっています。
受講生の中で一番若い人の歌ですが、
最近の20代、30代の歌人と似たところがあります。
こういう歌を短歌として認めたくないという人もいるかもしれませんが、
ぼくは認めますね。
多分、こういうリズムは、個性ではく、
時代の要請なのではないかという気がします。
かっこよくいえば、
時代が新しいリズムを生みだしてゆくということです。

ところで、全然関係ない話ですが、
加藤治郎さんが中心になって進めている
6月2日のイベントですが、
もうキャンセル待ちだそうです。
驚きました。
百数十名は入れる会場のはずですが。
ひよっとして歌人達は、
イベントに飢えていたのだろうかと思いはじめました。
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身余堂

2018/04/03

先頃亡くなられた直木賞作家の葉室麟の随筆集
『柚子は九年で』(文春文庫)を読んでいて、驚いた。
「身余堂」と題するエッセイがあるのだ。
葉室はこの住居を一人で訪ねたことがあり、
それを一文にしたのだ。
京都の鳴滝のあたりにこの建物はある。
ぼくは二度訪れたことがある。
一度目は、外から眺めただけ。
二度目は、そこで行われた歌会に参加した。
二回とも友人の誘いで出かけた。
何とも言えない風情が外観にも、庭にも、
そして家の中にも漂っている建物だ。
時間の感覚がなくなってくる。
閑静な住宅街を抜けたところにあり、
静かな落ちついた雰囲気にみちているところだった。
今ごろは、枝垂れ桜を見に多くの人がそのあたりを
徘徊しているだろう。
行くなら、人の少ない三月の半ばくらいが一番いいような気がする。
ところで、この建物はそもそもどういう建物かというと、
保田與重郎の住まいであった。
夫人が亡くなられた後は、
ここで歌会をしている短歌会の人を中心に管理しているようだ。
詳しくは知らない。
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鶫書房

2018/04/03

先日、以前ながらみ書房に勤めていた為永憲司さんから
挨拶状が届いた。
何と鶫書房という、歌集歌書を中心とした出版社を
はじめるという内容だった。
短歌関係の出版は、
過当競争的な現状なのに、また一人そういう世界で
頑張ろうという人があらわれたのだ。
その勇気に敬意を表するしかない。
なお、鶫書房の「鶫」はロバート・ブラウニングの詩に登場している
鶫にその由来があるようだ。
鶫というと、ぼくは吉本ばななの小説の題名を思い出す。
ぼくは、吉本ばななの小説は、
「TUGUMII」しか読んだことはないが。


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『九州の歌人たち』(現代短歌社)が届いた。
目次を見て、これはとても良い本だと嬉しくなった。
例えば、徳田白楊、金石淳彦、津田治子、伊藤保といった歌人が
取り上げられているのが嬉しい。
一番嬉しいのは、
二宮冬鳥が取り上げられていること。
ただ、ファンとしては、このページ数はもの足りない。
せめてこの倍はほしかった。
まあ、贅沢は言えないが。
こういう本が出るなら、
現代短歌の世界もまだまだ捨てたものではないと思えてくる。
実は、昨日は、現代短歌の世界に対する
批判的所見をある本に載せるために書いていた。
少し厳しく書き過ぎたかなと反省しつつ、
それでも、やはり一人くらい厳しい発言をする
者が必要かなと思う。
とにかくこの本はとても良い本だ。
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先日「桜狩」184号が届いた。
しかし、表紙を見て驚いた。
「終刊号」と記してある。
これまでの号に予告はなかったから、
本当に突然のことだ。
編集後記に光栄堯夫さんが、
体調不良等で終刊にする旨、記していた。
桜狩短歌会と称しているが、
結社というよりは、超結社の同人誌的色合いの雑誌だった。
田島邦彦さんが出していた「開放区」に近い雑誌だった。
ただ散文の量という点では、
「開放区」には及ばなかったが。
それにしても、こういう超結社の雑誌が
次々に消えてゆくのは実に寂しい。
もう残っているのは、「鱧と水仙」の他に
どれほどあるのだろうか。
「桜狩」の場合、
後継の雑誌が出されるといいのだが。
これも難しいだろう。
田島さんにしても、
光栄さんにしても、
ほとんど自分の時間を雑誌の発行に費やしていたわけだし、
もう昨今はそれが可能な歌人はいないような気がする。
結社でほそぼそとやるしかないのかもしれない。
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本日「コスモス」4月号が届く。
いつもより少し早いかな。
愛知の人の歌を読んでいたら、こんな歌に出くわした。
少し驚きました。

・電車にて見知らぬ人にもらひしと聡太が持ち来きんかん五つ

かの藤井聡太くんを「聡太」と詠む人は、
この世の中にはそうはいない。
親御さんは短歌の嗜みがないはずなので、
この歌は聡太くんのお祖母ちゃんということになるのかな。

コスモスにもいろんな方がいますね。
先日朝日新聞で大きくとりあげられた
康哲虎さんもコスモスの仲間です。
植物関係の本をたくさん出しているIさんも
そうです。
そういえば、
仏教哲学の権威の末木文美士さんも、
かつてはコスモスの会員でした。
多分、まだまだ、
えっ、こんな人がコスモスの仲間なのかと驚くことがあるでしょう。
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『夏の領域』について、データを提示しませんでしたので、書きます。
竹柏会心の花に所属する佐藤モニカさんの第一歌集。
佐藤さんは、1974年、千葉県生まれ。
2011年に歌壇賞受賞。
歌集名は、冒頭のこの歌から。

・一つ残しボタンをはづすポロシャツは夏の領域増やしゐるなり

昨年佐藤さんは、第40回山之口貘賞を受賞している。
これは詩の賞。
受賞詩集は、「サントス港」(新星出版)。
小説もいくつかの賞をもらっているようだから、
文筆の才は、相当なもの。

ところで、この歌集の構成は、編年順。
だから、前回紹介した歌は、2008年から
2012年まで読まれた歌をおさめた第Ⅰ部のもの。
Ⅲ部になると、妊娠、出産、育児の歌になる。


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遅まきながら佐藤モニカの『夏の領域』(本阿弥書店)を読んでいる。
去年の9月18日発行だから、遅まきなんてもんじゃない。
届いた歌集は、
とりあえず新刊用の棚に並べる。
すぐに読むということは滅多にない。
ということで、この歌集もそういう状態だった。
半年も。
ところが、ある日、
この歌集を書棚から取り出してしまった。
そして、ページを開いていくうちに、
引き込まれていった。
こういう経験は実は少ない。
この歌集には、栞が入っているが、
ぼくは、栞文については、
ルールを決めている。
作品をすべて読み終えない限り、
栞文を読まないというふうに。
要するに、読みについて自信がないのだ。
だから、読み終えて、自分なりの言葉が見つかってから、
栞文を読むようにしている。
佐藤モニカの歌を読んで、
まずこういう言葉が見つかった。
明るいけれども重い。
例えば、こんな歌。

・砂のごとちんすこう崩れそのかみの琉球王国消えてしまへり
・ガイドブックにある沖縄はいつもいつも明るく元気な顔ばかり見す
・どの人もまた遺族なり摩文仁野にハイビスカスの花を見上げて
・色の上に色を重ねて紅型の隈取りは沖縄の歴史に似たり

特に解釈はしない。
続きは書きます。
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「鱧と水仙」第50号が届く。
2月と8月の年二回刊行だから、
25年経ったということになる。
超結社の同人誌としては、かなり健闘している。
「鱧と水仙」が出されたころには、
「棧橋」との交流会も何度か開かれ、
ぼくも参加したおぼえがある。
装丁は、第一号からほとんど変わっていない。
色だけの変化である。
多分、ぼくは初期の号は持っていない気がするが、
40冊くらいはあると思う。
新しい書庫に並べる時に確認したい。
その頃とは、やはりメンバーの入れ替わりはあったが、
毎号きちんと出されていることはさすがだと思う。

50号ということで、目次と覚え書きが掲載されているのは嬉しい。
今後どうなるのか。
現代短歌の世界に足跡を残しつつあるとは思うが、
影響力という点では、評価は厳しいかもしれない。
まあ、同人のみなさんは、そんな影響力などということは
考えていないとは思うが。
それよりも、みんなで楽しめる雑誌を作りたいという思いが強いのだろう。

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24日の「灯船」8号批評会について少し。
当日欠席1名で、懇親会のみ出席の方もいたので、
32名の参加で、出席率のかなり高い会になりました。
しかも、懇親会の後の、二次会にも19名が出席して、
みなさん盛り上がっていました。
それにしても、懇親会の席でも、
途中から「灯船」を取り出して、歌の話をしている人もいて、
本当に歌の好きな人たちの集まりだなあとつくづく思いました。
ところで、懇親会のみ出席の方は、
娘さん二人を連れてきていて、
この娘さん二人の上の子が何と、
会場でバレエを披露してくれたのには、驚きました。
かつて奥村さんが余興でギターを弾かれたことがありましたが、
それ以来の余興かな。
ただ何を踊ってくれたのかは分からないのが残念。
多分誰も分かってなかったのでは。

ぼくは日帰りなのて、二次会を途中退席して、帰路につきました。
家に着いたのは11時過ぎ。
翌日結婚式があって、早いので、すぐに寝ようと思ったが
そうもいかず遅くなってしまった。

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