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島成郎の母親は、高安綾子という。
こう書けば、誰しも高安国世の縁戚ではないかと思うだろう。
実際に高安綾子は、国世の長姉である。
つまり、島は、高安国世の甥である。
このことは、
松村正直の『高安国世の手紙』にも書かれている。
第30章「六〇年安保とデモ」である。
ただ、松村は島について、
「全学連の書記長」と書いているが、
私は、ひょっとして、
松村は、島がブント(共産主義者同盟)の指導者であったことを
知らないのではないかという気がしてきた。
島は、共産党に入党した後、
その政治姿勢に飽きたらず、
ブントを立ち上げ、60年安保の中心的指導者になるのである。
もちろん反共産党の旗印を鮮明にして。
当時全学連の委員長は、唐牛健太郎であったが、
唐牛はどうやら島に祭り上げられたらしい。
本来は、島が委員長に就くのが順当であったようだが、
あえて島は就かなかった。
ということで、私の説は、
高安は、甥の島がブントの指導者として、
安保闘争に中心にいることを当然承知していた。
だから、「塔」に高安にしては、
珍しい政治的な内容に関わる歌も文章も載せたのではないかというものだ。
このような説についての、
ヒントはもちろん今読んでいる島の評伝によって与えられたものだ。
松村がこの評伝を読んでいるのかは、分からないが、
読んでいないようなら、読んでほしい。
というより、すぐにでも読むのではないかと思うが。
島成郎という、たぐいまれなるオルガナイザーと、
高安国世との関わりは、
一度論じてよいのではなかろうか。
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藤原マキさんの『私の絵日記』を読み始めると、
なぜか涙がにじんでくる。
藤原さんの人生そのものへの憐憫ということが
あるのかもしれない。
又一人息子の正助くんの将来を憂うということがあるのかもしれない。
「週刊文春」の立花隆の文章を読んで知ったのだが、
藤原さんが飲み屋を始める時のアドバイザーが
立花さんだったとのこと。
つまり立花さんも新宿で飲み屋をしていたということなのだが。
こちらも驚き。
すでに以前書いたが、
藤原マキさんはもちろんつげ義春夫人。
『私の絵日記』の一番新しい版は、
ちくま文庫版だと思う。
解説を佐野史郎が書いている。
佐野史郎は、状況劇場の藤原さんの15年後輩。
分かりやすく言えば、藤原さんは、佐野さんの大先輩ということ。
なお、つげ義春さんは存命。
傘寿は超えたはず。
正助くんと二人で暮らしている。
もちろん、つげ義春が漫画を書くなどということはない。
一作100万という金額がついたとしても、
つげ義春は絶対にやらないだろう。
そういう人だ。
とにかく天才なんだ。


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本日「コスモス」4月号が届く。
いつもより少し早いかな。
愛知の人の歌を読んでいたら、こんな歌に出くわした。
少し驚きました。

・電車にて見知らぬ人にもらひしと聡太が持ち来きんかん五つ

かの藤井聡太くんを「聡太」と詠む人は、
この世の中にはそうはいない。
親御さんは短歌の嗜みがないはずなので、
この歌は聡太くんのお祖母ちゃんということになるのかな。

コスモスにもいろんな方がいますね。
先日朝日新聞で大きくとりあげられた
康哲虎さんもコスモスの仲間です。
植物関係の本をたくさん出しているIさんも
そうです。
そういえば、
仏教哲学の権威の末木文美士さんも、
かつてはコスモスの会員でした。
多分、まだまだ、
えっ、こんな人がコスモスの仲間なのかと驚くことがあるでしょう。
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今年度終了

2018/01/20

昨日で、大学の講義は終了した。
もちろん、成績を出さなくてはいけない。
この作業が月内は続くだろう。
それでも、週に二日間が空くのは嬉しい。
余裕が生まれる。
4月中旬までお休みになるので、
この時期が本当にリフレッシュ期間だ。
でも、油断すると、
あっという間に、4月になってしまい、
新年度の準備をしなくてはいけなくなる。

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今日は、玉井綾子さんのお母さん、
小野雅子さんの第一歌集の『花筐』(ながらみ書房 一九九二年)
の歌を紹介します。
実は、この歌集は、
刊行された年に、高野公彦さんからいただいていたのです。
ところが、いただいた時には、あまり丁寧に読まなかったようです。
反省しています。
雅子さんは、小野さんの死後、
「地中海」に入会し、研鑽に努めたのです。
これまでに4冊の歌集を出しています。
小野さんの死後、綾子さんとお姑さんとの三人暮らしの
日々が詠まれています。

・確かなるひとつ選べば初夏の朝きみ逝きしこと銀杏舞ひ散る
・杏のごとき形もつと夫言ひし眼を輝かせ子はうたうたふ
・爪の色すこやかなれる人なりきその温みふたたびわれに還らず
・なにげなく点くればラジオ奏でゐる夫の好みし曲「イエスタデイ」
・春の畑へだててのぞむ球形のガスタンク夫と住みゐし町よ
・鉄の戸があきつつ描く半円を虹のごとしと虹を見し綾子
・サンダルの足先露にぬらしつつ歩みし朝のきみ帰り来よ
・バターになる虎の話におどろきて見開く目もつ子に育ち来ぬ
・父の記憶もたざれば歳わさなきにわが子の問ひは死にかかはれる
・失踪といひ蒸発といふその人らの帰り来るかもしれぬを羨む
・ねむる子の手にはめてみる手袋は指先に少しゆるみをもてり
・手のすがた爪のかたちも父に似る子なり今宵はピエロを描きて
・目玉焼黄身あざやかに焼けたるを好みし夫よ今朝も卵割る
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