設楽

2013/01/31

「歌壇」の1990年1月号の
巻頭作品は高野さんの「孫次郎」50首。
その中にこんな歌があります。

・地下酒場「設楽」にゆふべくだり来てとりあへず酒と肉みそどうふ

「人と」という詞書きがついている。
「設楽」は「したら」と読む。
この「設楽」という店は今もあります。
名古屋の栄です。
今はもう何の痕跡もありませんが、
栄にあったダイエーのすぐ近くです。
なぜこの店についてぼくが知っているかというと、
高野さんをお連れしたのはぼくだからです。
どういう行事があったのかは分かりませんが、
高野さんが名古屋に行くので、
どこか良い居酒屋に連れて行ってほしいという話がありまして、
ぼくが思案のすえ選んだ店です。
蓬莱泉のお酒がメインの店です。
ということで「人と」の
「人」はぼくです。
厳密に言うと、もう一方一緒でしたが。
ただ残念なことに、
この歌は「孫次郎」の収められた
『水行』には、載せていただけませんでした。
高野さんの歌にしては、平凡なところがあるからでしょう。
今にして思えば、
もっと違う店にしていたら、
『水行』に載せていただけたかもしれない等と
詮無いことを思います。

さて、やっと懸案の仕事を終えることができました。
いったい何年がかりの仕事だったのかとつくづくと思う。
でも、もちろん一難去ってまた一難。
次の仕事が待ちかまえている。
スタートを何時にするか考えているところ。
こういう何でも引き受ける性格、
何とかならないかなあ。
あーあ。
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安岡章太郎

2013/01/30

昨日、安岡章太郎が亡くなった。
第三の新人の中で、ぼくが読んだのは、
吉行淳之介と庄野潤三で、
安岡はもちろん、小島信夫も、三浦朱門も、曾野綾子も
全く読んだことがない。
吉行は、全集でほとんど読んでいる。
庄野は、まだ若い頃の作品には手を付けていない。
これからの楽しみ。
ところで、
たまたま「コスモス」の1976年9月号を見ていたら、
狩野一男さんがこんな歌を詠んでいる。

・淡淡と煙草くゆらせ文学を女性を語る安岡章太郎

狩野さんは、どうやら安岡ファンのようだ。
因みに、この「コスモス」には、
第23回コスモス賞が発表されている。
受賞者は、高野公彦さん。
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巳年

2013/01/29

今年の干支は、へびなのだが、
どうも回りに巳年の人がいないなあと思っていた。
ところが、
今日必要あって、高野さんの『水行』を読んでいたら、
こんな歌があった。
相変わらず、抜けている。

・わが干支の巳年はじめに一杯(ひとつき)の般若湯飲みあたたまりたり

そうですね。高野さんは、今度の誕生日で72歳だから、
確かに年男です。
ところで「一杯」ということは無いだろうなとは思う。
それから、これは偶然なのだが、
8時過ぎに二人の方と電話をしたが、
それぞれの方の話のなかで、
高野さんが登場した。
まあ、とにかく高野さんは、大切な人なのだと
痛感した次第。


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1月26日

2013/01/27

今日は、「中部日本歌集 第56集」の出版記念会。
7時過ぎに家を出て、
会場のルブラ王山に向かう。
事務方は、開始1時間前に集合のため。
定刻の9時半より始める。
今回は批評者が延長気味で、
最後の委員長のまとめの講話の時間が
あまり取れなかった。
批評会の後、
第3回中日短歌大賞の授賞式。
受賞者は、加藤治郎さん。
対象歌集は、第8歌集『しんきろう』。
未来短歌会の方達が駆けつけてくれた。
その後、懇親会。
懇親会の挨拶で、
加藤さんは、『しんきろう』の歌を朗読した。
とてもよい朗読であった。
まさに「故郷回帰」という思いを強くした。
つまり、
今回の加藤さんの歌集に流れるテーマのひとつに、
「故郷回帰」があるということ。
会の終了後、来年の予約をしておく。

帰り際に毎日文化センターに寄り、
用件をひとつ片付ける。


夜、松村さんや、福士りかさんのブログを見て、
愕然とする。
お二人とも、26日が永井陽子さんの命日であることに触れていた。
中部日本歌人会の会員には、
永井さんとの関わりのある方達も何人かいたが、
誰も、永井さんのことに触れなかった。
ぼくも失念していた。
あの、2000年の1月、
突然栗木京子さんから、電話がかかってきて、
永井さんの亡くなったことを知った。
あの衝撃は、未だに忘れがたい。
永井さんの全歌集をまとめあげた青柳守音さんももういない。
永井さんのことを思うと、いつも本当に寂しくなる。
何か手立てがあったのではないかとも思う。


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1月24日

2013/01/24

毎日文化センターの日。
今日からは、大学の授業がないので、
時間的に余裕がある。
それで、提出歌を読んでゆく前に、
まず「短歌往来」2月号に掲載された
高野さんの新作「鋼の渚」の紹介をした。
この一連の中に、こんな歌があるので、紹介することにした。

・俳号の井泉水と山頭火納音に在り 風花舞へり

「納音」は「なっちん」と読む。
ぼくは、恥ずかしながら「納音」について
何も知らなかった。
ということで、講座の皆さんも知らないのかなと
思いつつ紹介。
次に永田和宏さんの新刊、一昨日出たばかりの
『近代秀歌』(岩波新書)を紹介する。

終了後、今日は新年会ということで、
会場を変える。
高島屋13階の食堂街へ。
2時半過ぎまで歓談。
その時に、
永井陽子さんの歌が大好きだという方が
二人いて、嬉しくなる。
一人の方は、もう全歌集がぼろぼろになるくらい
読んでいるとのこと。
それで、ぼくも永井さんの思い出を少し話す。
終了後、中日新聞社へ。
賞状を受け取り、
地下鉄で帰る途中、
中日歌人会の大先輩のSさんにお会いする。
Sさんからは、朗報もいただく。

家に帰ると、
田中愛子さんの第二歌集『傘に添ふ』(柊書房)が届いていた。
今読む余裕がないが、楽しみだ。
じっくり読もう。
9時近くに、
牧水研究会の方から電話。
会長さんの奥さん。
なかなか愉快な方。
「牧水研究」の購読の件。
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講義終了

2013/01/18

今日で大学の授業はすべて終了。
後は、淑徳の成績処理を残すのみ。
あっという間に、大学の仕事の2年目が終わってしまう。
今日の大学がきわめて恵まれた環境を学生たちに
提供していることは、実感として分かった。
しかし、その環境を自分の生活に
学生たちが十分生かしているかということになると、
疑問をおぼえざるをえなかった。
本を読む学生は少ない。
その反対に、バイトに専念する学生の何と多いことか。
ぼくの場合は、
バイトで得たお金は、
ほとんど本代になったが、
今の学生たちは、
何に使っているのだろうか。
どうも本代にあててるという学生は
あまりいないような気がする。
ただ、大学側も、優れた環境をどのように活用したらよいかということに、
あまり熱心ではないような気がする。
それでも淑徳の図書館は、
いろいろなイベントを開催して、
何とか利用する学生の増加をねらってはいる。
それに反応する学生はやはり乏しい。
もう少し、学生が主体になって、
大学の環境をいかに活用したらいいかを
考える取り組みが必要だと思う。


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1月11日

2013/01/11

淑徳の長久手キャンパスの日。
短歌の創作の講座。
今日は前々回のオノマトペを用いた歌の総まとめと
新年の歌の読み合わせ。
学生諸君の新年の歌は、
どうもみな冴えない。
冴えないのは歌ではなく、
詠まれた内容が。
風邪を引いて寝込んでいたとか。
大晦日もずっとバイトで、
年越し蕎麦は、
緑のたぬきで済ませたとか。
要するに、
世の中が休日などで賑やかな時には、
バイトの学生たちがその穴を埋めているのだ。

この授業ももうあと1回になってしまった。
あっという間であったとつくづく思う。

帰りに外大に寄る。
事務的なことを済ますため。
その後、らくだ書店に寄る。
「群像」2月号を購入。
佐伯一麦さんの小説が掲載されているので。
帰宅後、
筆耕を頼みに出かける。
その帰りにまた書店に寄り、
高田郁の新刊『あい』を購入。
「みをつくし料理帖」シリーズは、
いつになったら、
新刊が出るのだろうか。
やっと体調も回復し、
余裕もできたので、
このブログの更新に邁進。
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山本周五郎

2013/01/11

木内昇のエッセイ集『みちくさ道中』(平凡社 税別1400円)の中に
「居座る女、籠もる男」という文章があって、
その中に山本周五郎の『おさん』が登場する。
この短編集では、
「女に逃げ込む男が多く登場する」とあって、
その中で特に「葦は見ていた」について書いている。
おひさという芸妓と計之介という武士の話なのだが、
木内の文を読んで、
もう一度読み返したくなってしまった。
わが蔵書には、
ほとんど頁を繰ったことのない
山本周五郎全集があるから、
その気になればすぐ読める。
でも、怖い。
昔のように病みつきになるのが怖い。
全集の頁は繰ったことはないが、
新潮文庫で出されていた山本のものは、ほとんど読んでいる。
しかも、高校生の時に。
高校2年の時、Mという人間から、
山本周五郎の小説を紹介されて、
そこから見事に病みつきになった。
読書感想文も山本について書いた。
そのMは、
今や東京大学の副学長の職にあるらしい。
その前は教育学部長ということだったが。
とんでもない奴である。
でも、Mのおかげで、山本周五郎の魅力を知ったのだから、
感謝している。

小川洋子の『みんなの図書室2』(PHP文庫 税別590円)
の最初に登場するのが、
やはり山本周五郎の『青べか物語』。
浦安が舞台である。
小説では浦粕となっているが。

こうやって見ると、
山本周五郎の人気は衰えてないなと思う。
源氏鶏太や海音寺潮五郎あたりは、
忘れ去られてゆくだろうが、
山本周五郎は、廃れない。
絶対残る。


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謹賀新年

2013/01/11

年が明けても、一向に更新がされないので、
心配された方も多々いらっしゃると思いますが、
何とか更新できるようになりました。
一番の理由は、体調不良。
元日の夜から、急に体調が悪くなり、
一週間ほど不安定な状態でした。
もう一つは、
元日から1週間ほど続いた寒さ。
本当に寒さに弱い。
冬眠する動物が心底羨ましい。
冬は、沖縄に移住できないかと
真剣に考えはじめています。
とにかく、気力がなくなります。
何もする気がなくなります。
しかし、現実にはそれは無理。
寒さ対策について、
今後いろいろ考えてゆかないと、
ぼくは、冬場は何もできなくなりそうだ。
ということで、
あちこちに迷惑をかけているような気もしますが、ごめんなさい。
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