4冊めの評論集『高野公彦の歌世界』ができあがり、
版元の柊書房から送られてきました。
なかなか立派な装幀で、
内容がそれに見合っているかなと不安になります。
書影は、FBにアップしました。
多くの人に読んでいただけるとありがたいのですが、
とにかく評論は読まれないようなので、
時間をかけて宣伝しようかなと思います。
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読了

2013/04/18

発売日の12日に購入した
村上春樹の新刊『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』
をようやく読み終える。
感想はたったひとつ。
読者という立場もなかなかつらいものがあるなあ。
いいなあと思った一文のみ紹介する。

「人の心は夜の鳥なのだ。」(260頁)
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莫大小

2013/04/14

島田修三氏の第7歌集『帰去来の声』にこんな歌がある。

・莫大小に『山鳩集』はルビふらず髭あたりつつ懐ふたまゆら

『山鳩集』は2010年の6月に出された小池光の第8歌集。
島田氏が話題にした歌は、346頁にある。

・「莫大小」読めまい読んで読めたとしそれがなんだか君らは知らぬ

島田氏が懐ったのは、このような小池の口吻に対してであろう。
『山鳩集』には、特に顕著だが、小池の歌は、
理解できない者に対して媚びる気はさらさらなく、
逆に突き放してしまう歌が多い。
読者の限定である。
理解のための回路すら用意しない。
諦念なのかもしれない。
理解できない者に理解させるための努力を惜しむ気持ちなのかもしれない。
残された時間を啓蒙に使いたくないという意思表示とも言える。
それはさておいてこんな歌もある。

・椅子にゐて十五分ばかり眠りたれば一年ばかり時過ぎてをり

この歌もほんまかいなと思わせる歌であるが、ほんまのことかもしれない。
次の歌は、少しつらい歌だ。いろいろ考えてしまう。

・永井陽子の白い帽子をかぶるひと木の間の道を遠そき行けり

白い帽子をかぶった永井さんにぼくはかつて会っているはずだ。
あの夏はいったいいつだったのだろうか。


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4月12日

2013/04/12

いよいよ大学の仕事が始まる。
昨日は外大。
今日は愛知淑徳大学。
「現代短歌」の講座。
なぜか履修登録者が多い。
去年の何と5倍。
しかも、追加履修者と聴講生を含めると、
何と46名。
ただし、今日は10名いなかったから、
36名の出席ということになる。
それでも、この人数は3年間で初めて。
46名そろったら、教室はかなり狭苦しくなるだろう。
とにかく気を引き締めてやらなくてはならないことを
痛感する。
今日はとりあえずガイダンス。
島田修三さんの最新歌集『帰去来の声』から、
2首取り上げて紹介する。

帰りにらくだ書店による。
まず村上春樹の新刊『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』を購入。
それから、コーヒーとサンドウィッチの昼食。

帰宅後、村上の本を読み始める。
何と主人公の出身地は名古屋の設定。
しかも、名古屋市郊外の公立高校卒業ということになっている。
なぜ名古屋なのか。
そこから考えなくてはならないかな。
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田中愛子さんの第2歌集『傘に添ふ』(柊書房)は、
読んでいると楽しくなる歌集だ。
もちろん、悲しい出来事も詠まれているが、
そういう歌のことを
忘れさせてしまうかのように、
楽しい歌が次から次へと登場してくる。
もう少し小出しにしたほうがいいのにと、
ケチなぼくは思うが、
田中さんは、いつもサービス満点なのだ。
例えば、こんな歌がある。

・もしわれがタカラジェンヌになれたなら瀬尾はやみとぞ名のり踊らん

ぼくの感想は、一言。
ほんまかいな。
それにしても、
田中さんには申し訳ないが、
どう考えても田中さんと宝塚は結びつかない。
田中さんにぴったりなのは、図書館ですね。
国立国会図書館とか。
そう言えば、かつて勤務していた学校の生徒で、
宝塚に合格した生徒がいた。
宝塚音楽学校への入学のための手続きの仕事をした覚えがある。
彼女は、確かまだ宙組で活躍していると思うが。
この歌の後にはこんな歌がある。

・前世でとうしみとんぼ殺めたる罪にかあらんわが目ほそきは

この歌の感想も、やはり
ほんまかいな。
もちろん、この歌の場合は、
ほんまでないことは承知の上なのだが。
こういう歌もある。

・朝のミルクあたためて飲む季節なりいつしか顔が似てゆくわれら

やはり、ほんまかいなと思うが、
でも、ほんまかもしれへんなとも思う。
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新潟の自費出版系の出版社から1冊の本が届いた。
喜怒哀楽書房というところ。
定価1000円。
開けてみると、
何と高瀬隆和さんが
かつて「炸」に連載していたものを1冊にまとめたものだった。
この連載をぼくは楽しみにしていたが、
高瀬さんは、平成20年の4月に亡くなられた。
命日の15日が発行日になっている。
沢口芙美さんについて、
書き始めたところだったので、
非常に残念だった。
一度高瀬さんと姫路で会うことになっていたが、
ぼくの急病のために会えなかった。
生前の高瀬さんに会うことができなかったのは、
今でも口惜しく思っている。
もちろん、高瀬さんの友人であった岸上大作との縁なのだが。
高瀬さんは、
ぼくの岸上大作論を読んでくださって、
その後何かと声をかけてくださった。
その恩に未だに報いていない。
この本に取り上げられたのは以下の歌人である。
どの文章も、高瀬さんのそれぞれの歌人に対する
思いが込められていて、
本当に高瀬さんの急逝は残念でならない。
・小川太郎
・阿部正路
・福田栄一
・小野茂樹
・佐佐木幸綱
・稲垣留女
・馬場あき子
・林安一
・西村尚
・中井英夫
・岩田正
・田島邦彦
・藤井常世
・沢口芙美

やはり國學院短歌の仲間であった方たちが多い。
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