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新雑誌

2013/06/29

今日届いた「現代短歌新聞」7月号を見ていたら、
何と現代短歌社から
新雑誌「現代短歌」創刊の宣伝が
掲載されているではないか。
8月に創刊号となる9月号が刊行されるとのこと。
創刊号の記事内容も書いてある。
予約購読にすると、
割引価格になり、
さらに創刊号は贈呈という
かなり思い切った戦略がうたれている。
結局、短歌新聞社がやってきたことを
踏襲するということかな。
それにしても、また総合誌が5冊となり、
はたしてお互いペイできるのかなと心配になってしまう。
歌人人口がどんどん減っているのに、
雑誌だけは、変わらないままでいられるのだろうか。
淘汰が始まるのかもしれない。
ただ、新聞を出すだけよりは、
雑誌を出してゆく方がメリットがあると
いう確信を持ったのであろう。
歌壇に新風を送り込むような雑誌になるといいのだが。
しばらく注視していたい。

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速攻

2013/06/23

今日の「朝日」の朝刊の読書欄の
「売れてる本」は、
柚木麻子(ゆずきあさこ)の『ランチのアッコちゃん』
(双葉社 1100円+税)だった。
昼過ぎにイオンへ出かけたついでに、
イオン内の書店を覗いたら、
この本があるではないか。
ということで購入。
帰宅後、
読み始め、夕刻には読了。
中編が4編。
総頁数は、166頁。
読後感は悪くはない。
強いて言えば、もう2編はほしかった。
それにしても、
こんなふうに読書をしている余裕は、
実のところ全くないのだが。
とにかくやらなくてはならないことが、
山積み。
でも、息抜きは必要だ。
もちろん歌集も読んではいるのだが。
こういう本を見つけると読みたくなってしまうのだ。
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自己満足

2013/06/21

愛知淑徳大学の現代短歌の講義の10回目。
内容は、前衛短歌。
前衛短歌が、
それまでの短歌と決定的に異なる点を
塚本邦雄の短歌を引きながら
明らかにする。
ただ、理論的なことばかり話していると、
学生たちは、すぐ快い睡眠に陥るので、
ぼくと岡井さんの関わりなどを話して、
興味を持たせる。
岡井さんのネタなら、
抽出はたくさんあるので、困らない。
岡井さんの短歌をプリントしたTシャツの話題も
今回は提供してしまった。
この講義内容は、
もうこれで4回目になるので、
今回は、かなり学生達に関心を
もたせることができたのではないかと、
かなり自己満足状態。
実は、ぼくの雑談のほうに学生が
興味を示しただけかもしれないが。


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涙がにじむ

2013/06/20

「あまちゃん」は欠かさず見ている。
今日は、春子に夏ばっぱが謝るシーンだったが、
自然に泣けてきた。
朝から涙がにじみ出すというハメに陥る。

夕刻ある方の詠草を読んでいて、
また涙がにじみだした。
遂に奥様を介護施設に入れられたという歌があった。
奥様の認知症がかなり悪くなっているということは、
ご本人から聞いていたが、
何とか面倒をみていらっしゃった。
しかし、とうとうご自分だけでは介護できなくなってしまったのだ。
多分もうご主人が誰か分からなくなられたのだ。
多分こういう現実は、
もうそんなに珍しいことではないのだろう。
しかし、一人一人の顔が見えてくる以上、
どうしようもなく悲しくなる。
数年前に奥様に一度お会いしたことがあるから、
余計に悲しくなるのだ。

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豊饒祭

2013/06/18

「塔」6月号が届く。
「塔」は、非常に企画の豊富な雑誌であるが、
その中でも6月号に毎年掲載される
「豊饒祭」は、個人的には、
とても羨ましい企画である。
「コスモス」にはもちろんない。
あるといいなあといつも思う。
「豊饒祭」は、入会10年目、
20年目、30年目、40年目、50年目の
会員の7首と近影を載せる記事である。
今年は、
50年目が一人。
前田道夫さん。
残念ながら存じ上げない。
40年目は無し。
30年目は、二人。
岡部史さんは存じ上げている。
ただ「入会20年目」という区切りの
印字がされていないので不安。
目次だと二人。
20年目には、森尻さんとか江戸さんとか小林さんとか
存じ上げている方が何人かいる。
こうやって、
入会が同じ時期のメンバー同士で並ぶと
連帯感が湧いてくる。
いわば、同期の桜という感じ。
同期というのは、
それだけで話しやすくなる。

実は、ぼくは今年「コスモス」入会40年目なのである。
しかし、誰が同期なのか全く分からない。
だから、「塔」の「豊饒祭」が羨ましいのだ。

ところで、
6月号の誌面を見ていると、
名古屋の吉田淳美さんが、
「予言する短歌」という長編評論を載せているではないか。
で、どれどれと読み始めたら、
何とぼくの『孤独なる歌人たち』が引用されているではないか。
いやあ、ありがたいことです。
ところで「淳美」は「きよみ」と読みます。
「塔」の方でも「あつみ」と読んでしまう方がいるようです。
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「文藝家協会ニュース」5月号に
「初出へのこだわり」という文章を書きました。
一般には、目に触れることのない印刷物ですので、
以下に再掲させていただきます。

 初出へのこだわり
 
 四冊目の評論集となる『高野公彦の歌世界』(柊書房)を
この春に出版した。二部構成で、Ⅰ部では、高野公彦とい
う歌人との出会いから書き起こして、どのようにして私が
高野公彦の歌の世界に引き込まれて行ったのかを書いた。
Ⅱ部は、高野公彦が入会後の「コスモス」のバックナン
バーを読み通すことによって、高野公彦と師である宮柊
二とがどのように出会い、どのように関わりを持ってい
ったかを明らかにしたものである。
 今回の評論集をまとめるに当たって、私が一番こだわったのは、
初出である。特にⅡ部では、高野の実質上の第一歌集『水木』
(短歌新聞社)に収められた歌について、「コスモス」での初出を
すべて載せた。そこまでする必要があるのかという意見もないわ
けではないが、私は、初出を明らかにすることは、短歌に関わる
研究の基礎資料として欠かせないものだと考えている。それを怠
ってしまうと、短歌に関わる研究は、中途半端なものしか出来上
がらない。近代短歌の研究者も昨今は漸減という実情はあるよう
だが、基礎資料を積み上げてゆくことによってしか、優れた研究
は生まれないのではなかろうか。初出を曖昧にしたままで、歌人
論、作品論を書いても、それは結局砂上の楼閣にしか過ぎない。
短歌評論の分野も書き手が減りつつあるが、何とか基礎資料を
大切にした評論、研究を書いていただきたいと切に願う。


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紹介記事

2013/06/04

拙著『高野公彦の歌世界』が、
新聞の歌壇欄で紹介されています。
「毎日新聞」は、5月20日の朝刊の歌壇欄で。
「讀賣新聞」は、5月27日の朝刊の歌壇欄で。
ありがたいことです。
とりわけ「毎日新聞」では、
何と『岡井隆歌集』の次に紹介されているというのが、
いろんな意味で嬉しい。
万感こみ上げるものがあります。
でも、この思いを分かってもらえる方は、
あまりいない気がします。
歳月はあまりに早く記憶を
押し流してしまうから。


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養生

2013/06/02

「コスモス」6月号には、ぼくのこんな歌が掲載されています

・養生をせぬまま放置せし鉢にいたく律儀にシクラメン咲く

シクラメンという花の生命力の強さを詠んでみたのですが、
何と高野公彦さんが、
「選者小言」で次のように書いていて驚きました。

・養生とは「病後の保養をする」の意だと思っていたが、
そのほかに「植物の生育のために施肥などの手当てをする」
の意があることを、この歌で知った。

ぼくは普通に特に何も考えないで、「養生」という言葉を
使っていたのですが、高野さんはこのような使い方に出会
うことがなかったということになります。
それで、ぼくが不思議に思ったのは、
ぼく自身はどうしてこの用法を知っていたのだろうかという
ことです。
多分、誰かの小説を読んで知ったのだと思います。
それで今思いついたのは、
庄野潤三の晩年には、
ほとんど日記のような小説群がありましたが、
多分、その小説群で出会ったのではないかと思います。
何事も実証しないと気が済まない質ですので、
今度余裕のある時に確認しようと思います。
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