夏葉社から『本屋図鑑』という、
ぼくのような本好きは、すぐに飛びついてしまいそうになる
本が出されました。
もちろん、飛びつきました。
愛知県の本屋で登場するのは、
やはりちくさ正文館本店。
第三章「本屋さんの棚をじっくり見る」に登場します。
人文書と文芸書の棚のある部屋の絵が
2頁にわたって描かれています。
まさにちくさ正文館の本丸ですが、
見事に描かれています。
もう一軒、七五書店が登場します。
全く知らない本屋さんです。
「コミック売り場」が
充実した店のようです。
瑞穂区弥富通にあるとのこと。


それで、第三章「本屋さんの棚をじっくり見る」には、
「歌集棚」が充実している本屋さんも登場します。
もちろん、京都の三月書房です。
絵がすごい。
歌集の背文字が分かるように書いてある。
加藤治郎さん、清水房雄さんの歌集が並んでいる。
その下の棚には、
前さんの著作がかなり並んでいる。
コスモスの人の本はないかなと思ったら、
一番上の棚に、木畑さんの評論が並んでいる。
雨宮さんの作品鑑賞の本です。

ところで「高野文子棚」のある本屋さんがある。
新潟の「本の店 英進堂」。
新潟市にあるから、
知っていれば、去年大会で訪れた時に
訪ねることができたなあとつくづくと思う。
一度行ってみたいなあ。
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「白鳥」は主宰の成瀬有の追悼特集をもって終刊を迎えた。
この終刊号に掲載されている成瀬有の年譜に
次のような記述があって驚いた。執筆者は、一ノ関忠人氏。

1973年
12月、岡野弘彦を主宰とする「人」創刊に
松坂弘、奈良橋善司、中井昌一、藤井常世らと
共に中心メンバーとして参加。創刊には下村光男、
鎌倉千和、永井陽子らが加わっている。

永井陽子はすでに1969年に「短歌人」に入会している。
しかし、「人」創刊に参加しているとは思わなかった。
もちろん、全歌集の年譜には、
そのような記述はない。
だから、ぼくは執筆者の一ノ関さんに確認した。
「短歌人」の永井陽子さんと同姓同名の方が、
「人」創刊に参加していたのですかと。
返信はすぐ届き、
間違いなく「短歌人」の永井さんとのことだった。
なぜ、永井さんは、「人」創刊に参加したのか。
「短歌人」の編集委員のUさんにも聞いてみたが、
分からないとのことだった。
ところが、一ノ関さんから連絡があって、
「永井陽子、岡野弘彦」で検索してみると、
この謎が解けるとのことであった。
確かに検索して分かった。
現在、京都造形芸術大学の教授である中路正恒氏に
誘われて「人」創刊に参加したようだ。
当時、中路氏は、京大短歌会に所属していた。
永井さんは、中路氏ともう一人京大短歌会の女性メンバーと
三人で京都で会ったということも中路氏は、
ご自分のブログで書いている。
問題は、
なぜ永井陽子さんは、
この事実を葬ってしまったのかということになる。
この辺りの事情を知っているのは、
詩人の大西美千代さんくらいしかいないだろう。
亡くなられた青柳さんは、知っていたのだろうか。
全歌集の年譜は青柳さんが書いた。
知っていて、書かなかったのか、
全く知らなかったのか。
ぼくの勘では、青柳さんは知っていた気がする。
でも、書かなかった。
なぜなのか。
まだ謎は残る。

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あさイチ

2013/09/19

今朝もあさイチを見ていたのだが、
最初のネタの介護ロボットを見ていたら、
何と画面に「コスモス」の詠草用紙が映っているではないか。
介護ロボットのおかげで、
趣味の短歌に費やす時間が増えたということを
実感してもらうための映像のようだ。
つまり自作を詠草用紙に書いているという設定。
「コスモス」の詠草用紙が放映されたというのは
初めてのことではなかろうか。
あさイチの内容は以下のとおり。
これは、もちろんNHKのサイトからコピペ。

介護ロボットを使うと生活にどのような変化が現れるのか、
実際に夫の介護で尿吸引ロボットを使用している80代の
女性を訪ねました。かつて深夜でも2時間ごとにおむつの
交換を行うなど介護に追われ、体調を崩す日も多くありま
した。しかし介護ロボットを使い始めてからは、夜はぐっ
すりと眠れるようになり、現在は趣味へ割く時間も多くな
るなど、充実した介護生活を送っていました。

この方の名前も放映されました。
福岡の尾羽根孝子さんです。
「コスモス」10月号には、こんな歌が掲載されています。

・声あげて苦しむ夫の背を叩き夜半いくたびも吸引す
・がんばらず出来うることをひとつづつ 例へばやさしく手を握るなど

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「歌壇」10月号の「歌集・歌書の森」欄で、
拙著『高野公彦の歌世界』が取り上げられている。
書いてくださったのは、
安江茂さん。
主宰の成瀬有氏が昨年亡くなられて
解散することになった「白鳥」の同人。
末尾の一文がこんなふうに書かれていて、
嬉しくなった。

「理論で書き上げられたどんな入門書よりも
実践的な短歌入門書として、座右に置いて
度々読み返したい一冊である。」

そう言えば、ここで紹介しなかったが、
コスモスの大松達知さんが
「NHK短歌」の9月号の時評欄で
やはり拙著を取り上げてくれた。
しかも一頁まるごと。
こちらも実に嬉しかった。
ぼくの本がきっかけで、
一人でも多くの方が高野公彦の
歌の世界に入ってくれることを
願ってやまない。


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台風

2013/09/17

台風は18号は、昨日愛知県の豊橋市に
上陸したが、愛知県は大方台風の西側に
入ったせいか、被害はそれほどではないようだ。
逆に豊橋市方面は、水不足で節水体制に入って
いたので、台風による雨で一息つけたのではな
いかと思う。ただ田原市の野菜農家のハウス等
が心配だが、こちらのニュースでは、特に取材
されてはいなかったようだ。もちろん、ぼくが
見逃した可能性はあるが。

台風が一気に大陸の涼しい大気を送り込んでく
れたおかけで、今日は過ごしやすい。昨日までは
本当に蒸し暑くてたまらなかったが。
最低気温は、15度を下回ったのでは。
いよいよ本格的な秋に入るのだろうか。
そんなに甘くはないかな。

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「Q」40号が届く。
筑波杏明さんの追悼号。
「まひる野」の橋本喜典さん、
沢口芙美さん、水野昌雄さんが追悼文を書いている。
また、岩田正さん、篠弘さんが追悼歌を寄せている。
篠弘さんの追悼歌3首を読むと、
あの60年安保の時代の歌人たちの姿が浮かんでくる。
岸上大作もその一人であったのだが。
3首を紹介する。

・入会をされし警官の柿沼を怪しみたりし一時期ありき
・筑波氏を反体制へ駆り立てしその一因は「まひる野」にあり
・警察を解雇されたる悔しみはうからにとりて忘るるなけむ

筑波さんの本名は、柿沼要平。
警察を解雇されたあとは、警備会社を立ち上げて
糊口をしのいだとのこと。
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今日は毎日文化センターの日。
終了後、雑談をしていた時に、
受講生のBさんから、
斉藤梢さんの歌が、昨日の中日に載っていましたよと教えていただく。
まさにじぇじぇじぇ。
我が家は中日新聞だから、
気づいていいはずなのに、気づかなかった。
ただ紹介されているのは、「中日春秋」欄。
朝日で言うと、かの有名な「天声人語」にあたる。
それに比べて「中日春秋」欄はやはりマイナーで、
ぼくもほとんど読まないから、気づかないわけだ。
家に帰って慌てて昨日の中日を読むと、
いやあ、しっかり書いてある。
第二歌集『遠浅』の震災に関わる歌が8首も
紹介されている。
実にありがたいことだ。
この記事を読んで、
多くの人が歌集を読みたいと思ってくれると更にうれしい。
最初に紹介されるのがこの歌。

・炎の上がる閖上よりの黒きにほひ嗅がねばならぬ息あるわれは

この後、次のように「中日春秋」は書き出される。

「宮城県名取市に住む斉藤梢さんは二年半前の
3月11日夜、電気が消え、家財が散乱した部屋
の中でメモ帳に歌を書き留めた。」

この後、斉藤さんの短歌に寄せる思いと
歌を丁寧に紹介してゆく。
震災から2年半経ったという節目の時に、
執筆された方は、
ぜひ斉藤さんの歌を紹介したかったのであろう。


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「うた新聞」9月号が届きました。
巻頭評論を「口語の水脈」と題して、
小島ゆかりさんが書いてます。
それから三面の「今月のうたびと」欄は、
田中愛子さんが「秋の水深」12首を
発表しています。
いいなと思った歌を。

・盆ののち生きて食ぶるわれのため供物のらくがん餡入りを選る

ぼくも餡入りのほうが好きですね。
でも、そもそも落雁を食べる機会そのものが
ほとんどないですね。

・髪染むることをやめたる老い母は秋の水深はかるごと歩む

この号には田中さんの第二歌集『傘に添ふ』の歌集評を
沖ななもさんが書いている。
温かい批評だ。

なお、小生も、
特集の「作品鑑賞と自歌自註」に、
短文を載せています。
かつて「桟橋」の批評会で、
あわや理解不能の連作と断罪
されかけた作品を高野さんに救って
いただいたことを思い出して書きました。

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「まひる野」9月号に、
「追悼 筑波杏明」という特集が組まれている。
筑波さんは、4月25日に亡くなられた。
この特集に遺詠26首が掲載されている。
何首か紹介する。

・よき人はよき歌を編み一本を献じたまえりうれしくぞある

・思想とは生活の謂ぞ感情の中にいかなるイズムもおくな

・来なくてもいいよと言えば頭ふりリンゴの皮をむいて帰りぬ

・子らふたり我より離れ住む街になぜともあらず来て歩みおり

いい歌がたくさんある。
その中で特に感銘を受けた歌を挙げた。
この26首は、横田三樹という方の「筑波さんと私」
という文章によると、口述筆記とのこと。
亡くなる前の3日間、
ご長男の夫人が書き取ったのことである。
死を覚悟していたとは言え、
これだけの歌を遺せることに、
ただただ驚くしかない。
歌人としての意志を貫かれたのであろう。
「まひる野」9月号は、
この26首の遺詠をもって貴重な一冊となった。
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岡崎武志さんの新刊『蔵書の苦しみ』(集英社新書)を読む。
ぼくの現在の心境にぴったりの本だ。
とにかく、置き場所が無い。
置き場所か無いのにも拘わらず、
本や雑誌は次々に届く。
もちろん、本屋にゆけは、
相変わらず購入してしまう。
どうしたらよいのか、
この本にも若干の処方箋は示してあるが、
あまり参考にはならない。
とにかく苦しんでいるのだ。

「コスモス」9月号の高野さんにこんな歌がある。

・死ぬる日は不確かなれど死は確か 打荷(うちに)するごと本の束捨つ

うーん、やはりこれしかないのだ。
因みに、打荷の意味は広辞苑によると、

「難船の時、舟の重量を軽くするため、積み荷の一部を
海に投げ捨てること。」

とある。

うーん、確かに我が家の書庫は、
もう難船状態だ。
まずは束ねるしかない。
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プロフィール

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