大晦日の今日もメール便は届く。
今日は6通。
今年最多かもしれない。
嬉しかったのは、
「佐佐木信綱研究」の第一号が届いたこと。
大アンケート「わたしの好きな信綱の一首」に
ぼくも参加している。
ぼくが選んだのは、
『思草』の「酔ひにたりわれゑひにたり真心も
こもれる酒にわれ酔ひにたり」。
よく知られている歌は避けた結果、この歌になったが、
幸いというか、重複することはなかった。
文春文庫の新刊『たとへば君』も届いた。
文庫になるというのは、驚き。
でも、単行本でもかなり売れたから、
文庫本というのは、
営業の立場からすれば当然か。
あまり本にお金を使わない若者に、
この機会にぜひ読んでもらいたい。
この本に出会って、
短歌の世界に飛び込んできてくれると
本当に嬉しいのだが。

あと6時間ほどで新年を迎える。
プライベートではかなり大変な一年だったが、
何とか来年は落ち着いた年になってほしいものだ。
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ベスト3

2013/12/28

今年読んだ小説のベスト3を書いてみたい。
1位は、ここにも書いた
岩城けいの『さようなら、オレンジ』。
当然のことだが、
芥川賞の候補にもなっている。
2位は、なかなか渋い選択だと我ながら思うが、
乙川優三郎の『脊梁山脈』。
この本に書かれている内容を説明するのは、
非常に難しい。
日本民族の原点を求めるというのが、
この小説の真の狙いかなと思う。
キーワードは、木地師。
昨年、高野さんと中津川で過ごした時にも
この「木地師」は話題になった。
日本の山地を移動する人々でこの職に就いたものが多いとか。
最近、柄谷行人が「遊動性」ということを言うが
関係しているかもしれない。
3位は、
いとうせいこうの『想像ラジオ』。
芥川賞候補になるも惜しくも逸す。
今回も新しい作品で候補になっているが、
果たしてどうだろう。

1位と3位は、どなたが読んでも感動します。
2位は、読んで損したという人はいるかもしれない。
それは、要するに相性が悪かったということ。

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中日新聞の朝刊に、
第四回中日短歌大賞受賞者が発表されている。
岐阜の小林峯夫さん。
「まひる野」に所属している。
早稲田で篠弘さんと同期とか。
受賞歌集は、『五六川』(ながらみ書房)。
「ごろく」と読む。

10時から毎日文化センター。
こんな歌が詠草の中にあった。

・和菓子屋の路地を抜けるが近道と招くがごとく石蕗明りして

「石蕗明り」は俳句の季語とのこと。
いい言葉で感心してしまう。
本題はここから。
この「和菓子屋」ついて、
作者の方に思わず聞いてしまった。
「この和菓子屋さんは、加藤治郎夫人の実家のお店ですか」と。
というのも、この作者の住んでいる近くに、
加藤治郎夫人の実家の和菓子屋があることを
ぼくはある偶然から知っていたから。
答えは「違います」とのことで、
別の店でした。
こんな具合で、ぼくの講座は、
すぐ脱線してしまう。
高校の教員の時もよく脱線した。
時には、脱線させようともくろむ生徒の
企みに逆に便乗して脱線したこともあったなあ。

昼食後、丸善へ。
佐伯一麦の『渡良瀬』は、ちゃんと届いていた。
値段ははるが、嬉しかった。
早速帰りの車内で読み出す。




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昼前に中日新聞社の社会事業部に行く。
歳末助け合いの募金を届けるため。
中部日本歌人会が毎年行っていて、
今年は、例年にも増して募金額が多かった。
手続きを終えたあと、
地下鉄の市役所前に向かったが、
駅まであと100メートルのところで、
引き返すことになった。
今度は、中日新聞社の本社受付に向かう。
記者のKさんから電話があったため。
本社の一階ロビーで少し打ち合わせをして、
やむなくタクシーで栄に向かう。
まず丸善に行く。
佐伯一麦さんの新刊『渡良瀬』をさがすが、無い。
店員に確認したところ、
25日発売になっているが、
それは、東京や大阪で、
名古屋は明日とのこと。
一瞬ムッとしたが、
明日到着を確認して予約する。
やはりこれも一種の名古屋飛ばしですな。
その代わりに、
木内昇の『漂砂のうたう』が文庫本で出ていたので、購入。
直木賞受賞作。
木内昇という女性小説家には関心があって、
2冊ほど読んでいるはず。
もう一冊多和田葉子の『言葉と歩く日記』を購入。
この人は1960年生まれ。
それなのに、
これまでほとんどの賞を受賞している。
歌壇で言うと、栗木京子さんみたいな感じ。
ドイツ在住とのこと。
帰宅後は、久しぶりにのんびりする。
とにかく懸案の原稿の片が付いたことで
ほっとしている。
さて、これがいつまで続くかな。
実は、事務的な仕事は、
まだいくつか残っている。
年を越すのもやむなしかな。




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やっと更新

2013/12/24

なかなかきつい原稿を書く仕事を抱えていたので、
更新する余裕が全くありませんでした。
原稿を書くことで、
これほど苦しんだことはありませんでした。
読者が歌人限定なら、
そんなに苦にしないで書けるのですが、
そうでないと、本当に難しいということを痛感しました。
この間、たくさんの歌集が届いていて、
コメントをしたいとは思ったのですが、
何ともなりませんでした。
そう言えば、
今日届いた歌集の中に、
何と菱川善夫さんの歌集がありました。
奥様のご尽力によるものなのでしょう。
短歌研究社から出されています。
ただ税別3800円という定価にも驚きました。

これからは、
少し余裕ができたので、
ある程度は、更新できると思います。

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夕刻イトーヨーカドーへ行ったのだが、
買い物を済ませた後、
本屋に寄ってしまった。
これが運の尽き。
何と『あまちゃんメモリーズ』(文藝春秋)が
1冊だけあるではないか。
一瞬、ためらったが、
購入を決断。
税別1300円なら高くはない。
これで、年末の読書にさらに楽しみが増えた。
そう言えば、
12月30日、NHKの総合は、
朝8時から夕方6時まで、
「あまちゃん」の総集編を流すとか。
いやあ、豪儀だなあ。
国営放送もがんばっているなあ。
こちらも楽しみ。
もちろん録画します。
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中津川へ

2013/12/08

第7回島崎藤村文芸祭に選者として出かけるために、
久しぶりに6時過ぎに起きる。
中津川駅に9時過ぎに着く予定だったが、
金山駅手前でのトラブルで、
快速で行くのが、
特急しなのを利用するはめになる。
ただおかげで、かなり早く中津川に着いた。
表彰式に出るだけで、
選者講評というものもなかったので、
ただ座っているだけ。
これも何だかなあという気もしたが、
やむをえない。
ぼくが選んだ特選の歌を紹介する。
まず小中学生の部から。

・ささ光る神坂(みさか)の秋はえな山も日に日にそまる赤や黄色に

作者は神坂小学校の大脇穂香(ほのか)さん。
大脇さんはこの歌で子ども金メダルを受賞。
中津川市の小中学生で二人しかもらえないようだ。
「ささ光る」がとてもいいなあと思った。
神坂からもう少し行くと、有名な馬籠に出ます。
一般の部はこんな歌を選びました。
孫の歌は選ばないと言っていましたが、
こういうのはいいかなと思いました。

・はつ孫の志穂が一児の母となりおしめ替えつつ母の顔する

何とも感慨深いものがあります。
血のつながりということかな。

午後は、桑田靖之さんがやっておられる
恵那山歌会にお邪魔する。
美乃坂本の駅の近くの会場。
和気藹々とした気持のよい歌会でした。
3時過ぎに出て、帰途に着く。
今日は快晴で、
一日中、恵那山がくっきり見えて
本当によい一日でした。
恵那山はほんの少しだけ冠雪があったようです。
そうそうこの歌会の特選に選んだのはこの歌。
やはり恵那山がらみでした。

・恵那山の裾近くまで雪の来て今夜は風呂吹き柚子の皮むく

いい歌ですね。
風呂吹き大根なら熱燗ですね。

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俵万智さんが中日新聞の夕刊に連載していた「木馬の時間」が
12月3日で最終回となった。
最終回のタイトルは「オレがマリオ」。
最近刊行された歌集の題と同じだ。
息子さんが三歳の時からの連載だから、七年間にわたったわけだ。
息子さんも十歳になったから、いい区切りということかな。
最後のところではこんなふうに書いている。

「そんなわけで、息子十歳、元気に育っております。
長らくのご愛読ありがとうございました。」

 これからは、息子さんの成長ぶりを知ることができないのは
少し寂しい。
歌集の「あとがき」にも、
息子さんが何度か登場するが、
なかなか鋭い男の子だ。
勘がいい子だ。
まさに将来有望。

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鶴橋

2013/12/04

池本一郎さんの第6歌集『萱鳴り』を読んでいたら、
こんな歌に出くわしてしまい、いたく驚いた。

・鶴橋に人待ちて思う土地の名の鶴とはもしやたいせつの謂

驚いたのは上の句で、下の句ではない。
確か大学の1年か2年の時だと思うが、
ぼくも鶴橋の駅で人と待ち合わせていた。
今から40年以上前のことだ。
友人は近畿大学の学生で、その日は彼の下宿に泊めてもらい、
翌日一緒に奈良へ出かけた。
奈良でもう一人と落ち合い、奈良の町を見物した。

当時の鶴橋は物騒なところだったらしく、
友人はぼくを見つけると、
「こんなところにいたら、何されるか分からんぞ」と言い、
すぐに駅を離れたことを印象深く覚えている。
確か北口だったような気がする。
今はどんなふうになっているのだろうか。
一度訪ねてみたい気もする。

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「現代短歌新聞」12月号の佐田毅氏の「今年活躍した女性歌人」
という文章は、実に不思議な文章だ。何と栗木京子さんしか取り
上げていない。栗木さんへのオマージュという印象だ。確かに
栗木さんは、今年いい仕事をしたとは思う。
しかし、「今年活躍した女性歌人」という題で、
一人だけについてしか書かないというのはいかがなものか。
沖ななも氏が「今年活躍した男性歌人」を担当していて、
かなり網羅的に書いているのとは、対照的である。とにかく、
発表する場が新聞である以上、ある程度網羅的に書くべきで
はなかったろうか。特に急逝された藤井常世さんへの言及が
ないのは残念である。ただ他のページで、藤井さんの歌集評が
二篇掲載されているので救われた感じはするが。もちろん、
評者は、藤井さんの急逝を知る以前に書いているのだが。
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