山田航が矢継ぎ早に本を出している。
まずは『桜前線開架宣言』(左右社)。
副題がかなり思い入れの深い、惹起文。
「Born after 1970  現代短歌日本代表」。
「現代短歌日本代表」とあるのに、
例えば、「まひる野」からは
一人も選ばれていない。
これは率直にいかがなものかと言いたい。
「まひる野」を読んだことがないのかもしれない。

若手歌人入門書と言うべき本。
最年長は大松達知くん。
大松くんは1970年生まれ。
ぼくは1950年生まれ。
何と20歳違う。
因みに、小塩卓哉さん、大辻隆弘さんは、
1960年生まれ。
一番若いのは小原奈実さん。
1991年生まれ。
いやあ、若いなあ。

刊行日は、2015年12月25日。

2冊目は歌集。
『水に沈む羊』(港の人)。
あとがきはない。
この人の歌は、ぼくは苦手ではない。
どちらかと言えば、いい印象をもっている。
歴史的仮名遣いのせいかも。
2016年2月28日発行。
なぜ29日にしなかったのだろう。

3冊目は、
『ことばおてだまジャグリング』(文藝春秋)。
一言で言えば、「ことば遊び」の集大成と言うべき本かな。
高野さんの『ことばの森林浴』もかなり言葉遊びに
触れていたが、この本はより網羅的。

2016年4月25日発行。

かなり才のある人だと思う。
まだ離陸の段階かもしれない。
離陸の後が非常に楽しみだ。
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重版出来

2016/04/22

4月から始まったドラマ「重版出来」はいい。
主人公黒沢心役の黒木華さんの演技が素晴らしい。
柔道女子が漫画雑誌の編集部に入って活躍するという筋なのだが、
出版社、雑誌編集部、営業部、そして漫画家さんが
リアルに撮られているのがいい。
というより、ぼくの大好きな分野。
しかも、実際の書店も出てくる。
第一話では、神田の三省堂が登場。
そのうち、ジュンク堂とか丸善とかも登場するかな。
ところで、
「重版出来」は、「じゅうはんでき」と読むのではなく、
「じゅうはんしゅったい」と読む。
業界用語ですな。
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「NHK短歌」5月号の高野さんの「巻頭秀歌」を見てびっくりした。
何と森銑三さんの歌が採られている。
この歌です。

・古きふみまれには買ひてかゆすひてかそけく生くるわが身いとしも

この歌の出典は『木菟』。
もちろん歌集ではなくて、未刊となっていた随筆をまとめた本。
この本の巻末に短歌と俳句が載せられている。
「古きふみ」は、古本ではなくて、古典籍のことだと思う。
だから、高額の本を購入して、食費に回すお金が
乏しくなってしまったのだろう。
高野さんは、河出書房に勤務していたときには、
森さんの本を担当されたことがあると以前お聞きしました。
ただ森さんが短歌を残していたことは、
ご存じなかったようなので、
ぼくがこの本の紹介をしました。
なお、森銑三さんは、
我が町刈谷の生まれです。
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訃報

2016/04/17

 以下は、朝日新聞に載せられた柏崎驍二さんの訃報です。
無念としか言いようがありません。
数々の恩義にまったく報いることのできなかった自分にほとほと
情けなくなります。

……………………………………………………………………………
 柏崎驍二さん(かしわざき・きょうじ=歌人)が15日、白血病で死去、
74歳。葬儀は近親者のみで行う。
 岩手県に生まれ、風土に根差した歌を詠み続けた。
11年に短歌研究賞と詩歌文学館賞を受賞。
今年3月には歌集「北窓集」で斎藤茂吉短歌文学賞
の受賞が発表された。
短歌誌「コスモス」選者や朝日新聞岩手版の歌壇選者も務めた。
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「歌壇」5月号を見たら、
わが歌集『游渉』の評が載っている。
書いてくださったのは、
沢口芙美さん。
辛口の評もあって、
「やや平俗に流れている歌もあった。」と記されている。
まあ、弁解というのでもないが、
平俗が好きというのが本音。
とにかく書いていただけたことに感謝している。

この号の特集は、「若き才能を感じる歌人たち」。
コスモスからは、片岡絢さんが登場している。
片岡さんが「初学の頃の憧れの短歌」として、
山中智恵子の歌を挙げているのには驚いた。
この歌。

・青空の井戸よわが汲む夕あかり行く方思へただ思へとや

『みずかありなむ』の歌である。
片岡さんの「こつちにおいで」7首から二首紹介する。

・わたしもう寝るんですけど!腹の子は寝ようとすると暴れ始める
・我の身を内側から蹴りまくるひと蹴つて蹴つて蹴つて蹴つてこつちにおいで

お腹のなかのお子さんは、男の子かな。
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今日イースター島から手紙が届いた。
送ってくれたのは、
刈谷北高校の卒業生のTさん。
大学に籍をおきながら、世界中を旅している女子学生。
同級生は、もうみんな大学を卒業して、
社会人2年目の日々を送っている。
それにしても、うらやましい限りの生き方。
差し出し日は、3月12日。
一ヶ月くらいで届くのだ。
とにかく、こんな遠い国から届いた手紙はないので、
我が家の家宝にしようと思う。
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発送完了

2016/04/07

ぼくが編集している二つの雑誌が出来上がり、
昨日発送を終えた。
一冊は、「灯船」2号。
「棧橋」の後継誌。
船出したばかりなので、
半年に一回の刊行だが、
そろそろ年四回の刊行に向けて
準備してゆく必要があるかなと思っている。

もう一冊は、「コスモス愛知」538号。
こちらも半年に一回の刊行。
毎月出していた時もあったが、今はとても無理。
この号から「高野公彦の読書」という
マニアックな連載を開始した。
どのようなものなるのか、
今のところ見当は付かないが、
愉しく書けそうな気はする。
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「灯船」第三号の批評会会場確保のために、
愛知県芸術文化センターに向かう。
幸い特に何と言うこともなく10月30日の会場は確保できた。
ちょっと拍子抜け。
なお、第二回は、5月15日。
おなじみの東京の日本教育会館。
帰りに駅前のジュンク堂による。
短歌関係の新刊がいくつかあったが、
その中に、大口玲子さんの『神のパズル』(すいれん舎)
を見つけた。というより、大口さんの新刊があるということを知らなかった。
目次を見ると、構成が実にユニークなことが分かる。
短歌、講演録、時評、エッセイがかなり周到に配置されている。
短歌は、歌集からの抜粋とまだ歌集に入れられていない作品とがある。
時評の「原発は人を養ひ」には、
何とぼくの『高野公彦の歌世界』についても書かれていて驚く。
高野さんの原発の歌について書いた箇所について触れている。
ありがたいことだ。
五年前の3月11日以降しばらく、
何を書いていいのか分からない状態が続いた時に、
そうだ、高野さんには、かなり以前から原発を詠んだ歌がある、
それを調べてみようということで、書いた文章である。
高野さんは、ずっと昔から原発には否定的だった。
そのことについて、きちんと書くことができてよかったと思っている。
講演録の「母子避難を「語る」ことの難しさ」を
帰りの車中で読んだが、
とてもいい内容だった。
自分のなかにあるわだかまりをそのまま、
糊塗することなく、率直に丁寧に語っているところがよかった。
とても良い本だ。
しかも、値段が税別で1400円というのは嬉しい。
多くの方に読んでほしい本だ。

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