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中日歌人会の用事で栄に出たついでに、
ジュンク堂に寄って確認した。
前に話題にした復刊された岩波文庫の『宮柊二歌集』が
何冊残っているかを。
注文した5冊を受け取った時には、
棚には3冊あった。
今日は1冊だけ。
ということで、この1冊を購入。
棚には0冊になったから、
ジュンク堂が追加発注するかどうか。
期待したい。
午後は、安城へ出掛ける。
短歌大会の下選。
小中学生の短歌の応募数が多いので、
予選審査を楽にするための作業。
二人で3時間ほどかけて行った。
応募数は、3000弱かな。
俳句は複数投句だから、その倍以上ある。
朝9時から始めて、
2時半近くに終了。
しかも3名で。大変な作業だ。

家に帰ったら、小紋潤さんの歌集『蜜の大地』が届いていた。
いろいろな意味で驚く。
解説を大口玲子さんが書いている。
小紋さんのことは、
先週「まひる野」の加藤さんといろいろ話をしたばかりなので、
そういう意味でも驚いている。

さらに先ほどかつての同僚から電話があり、
こちらもかなりびっくり。
慶事なので、よかったなあとつくづくと思う。


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村田沙耶香さんの芥川賞受賞作『コンビニ人間』(文藝春秋)を
一気に読み終えた。
久しぶりに芥川賞受賞作を読んだ。
中村文則君以来のような気がする。
『火花』は掲載誌で数頁読んで終わってしまった。

コンビニについてのディテールが
すべて「わかる、わかる」という感じ。
コンビニ好きには堪らない。
でも、コンビニオタクの小説ではない。
ネタバレになるので、これ以上書かないが、
要するに自己同一性の問題。
ところで、村田さんの勤務するコンビニはどこなのだろう。
セブンイレブンだと嬉しい。
かつてはサークルKにも行っていたが、
最近はセブンイレブンしか行かない。
ホットコーヒーの味が一番ぼくには合うから。
ぼくがいつも行くセブンイレブンの店員のレベルは、
この小説の主人公レベルはほとんどいない。
一人いることはいるが、たまにしかいない。
この人が毎日勤務していれば。もう少し客足は伸びると思う。
ひどい店員は、「ありがとうございました」も言わない。
コンビニ観察なら、ぼくはなかなかものだと自負している。
レジで店員がおしゃべりしているコンビニもあるが、
こういうところには、二度と行かない。
村田さんは、コンビニアドバイザーとしても
やっていけるのではないかと思いつつ
この小説を読み終えた。
因みに発行日は、7月30日となっている。
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小塩卓哉さんが「NHK短歌」に「うたの架け橋」を
連載しているが、8月号では、
コスモスの佐藤紀子さんが取り上げられている。
バンクーバー在住の方なので、
ぼくはお会いした記憶がないような、あるような。
一度何かの会でお会いしたような気もする。
小塩さんはかなり親しくされているようで、
今回の記事も、
ほとんどぼくの知らない内容だった。
ブログが存在することも知らなかった。
というか、このこともどなたかから聞いたような、
聞いてないような。
とにかくぼくは佐藤さんについては、
曖昧な記憶しかないが、
小塩さんが丁寧に書いてくれたので、
嬉しかった。
佐藤さん提供の写真も二葉掲載されている。
コスモスの仲間には、
一度読んでほしい内容だ。
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中日歌人会が運営している三河特別歌会に出席。
司会担当のため。
会場は、豊橋市の豊橋市民センター。通称は、カリオンビルで、
確かに建物にカリオンを鳴らす塔がある。
豊橋駅から10分程度。
意外に近い。

歌会の総出席者数は、43名。
近年になく多い。
豊橋市には、水甕の会員が多く、
水甕の方が挙って参加してくれたようだ。
今回一番遠くから参加されたのは、
岐阜の郡上から駆けつけてくれた。
三島麻亜子さん。
いったい何時間かかったのかしら。
後半の司会を担当。
40人を越えていたので、
4時には終わりたかったが、無理だった。
会場の復元が終わったのが、
4時半。
充実した会になったので、よかった。
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成績処理

2016/07/23

昨日で大学の前期の講義は終了。
あとは成績処理をするのみ。
しかし、今回はかなりきつい。
というのも、「現代短歌」という講義の受講者が65名
という、これまでにない人数だから。
ただ履修登録しても一度も顔を出さない学生、
第一回だけ顔を出して、それ以降出てこない学生もいるので、
実質的には、一割減の人数くらいかなと思う。
昨日の講義で、
ちょっと脇道にそれて、
ポケモンGOの配信はいつかなと言ったら、
すかさず学生が、もう配信してますよというから、びっくり。
しかも、授業の後、
学生に見せてもらった画面には、
何と大学名を記した石碑のあるところへ行くと
モンスターがゲットできると言って、
実演してくれた。
まあ、学校が夏休みに入ってからの配信だから、
それなりの配慮はされたのかな。
それにしても、とんでもないゲームをつくりだしたものだ。

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中日歌人会の用事で名古屋へ出掛けた
帰りにジュンク堂により、
注文しておいた岩波文庫の『宮柊二歌集』を
5冊受け取る。
前にも書いたように一括重版に含まれていたので、
注文しておいたのだが、
一向に連絡がないので、
直接赴いた次第。
結果、そば屋の出前的対応を取られて、
今日届きましたと担当はのたもうた。
ほんまかいな。
それはおいておいて、
奥付を見ると、
2016年7月12日 第9刷発行と書いてある。
嬉しい。
何と9刷なのだ。
このブログを
読んでいるコスモスの会員のみなさま、
どうか明日
書店へ行き、
『宮柊二歌集』を注文してください。
そうすれば、
10刷もそんなに遠くはないと思います。
どうかよろしく。
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支部歌会

2016/07/17

コスモス短歌会愛知支部の歌会の日。
いつもどおり13時より名古屋市短歌会館で。
欠席メールが4人ほどあったが、
実際の出席者は10名。
和やかに提出された歌について、
意見を出し合った。
歌会の後、例によって、コメダでお茶する。
席に着いたところで、
ぼくの目の前に坐ったYさんが
突然「コスモスに入会しました」と言うからびっくり。
そんな話題は出ていなかったから、えっという感じ。
でも、実に嬉しい。
それで「コスモス」の今月号を覗いてみたら、
確かにYさんの名前がある。
10月号から登場する。
10月号の詠草はもう送ったとのこと。
やる気満々で、こちらがあたふたしてしまう。
とにかく、こうして一人ずつ愛知の仲間が
増えてくるのが嬉しい。
しばらくは悪戦苦闘の日々とはなると思うが、
じっくり自分の歌のスタイルを見つけていってほしい。

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もう少し小野さんの第一歌集『花筐』から紹介します。
全体に小野さんの歌は、清潔感にみちています。
夫を失った境遇に必死に耐えて生きる姿が、
そのまま描かれていて、読者に媚びるところが
全くない点がいいですね。
読者に媚びる歌のある歌集は、
本当に読んでいていやになります。
というより、そういう歌を見つけた時点で読むのを止めます。

・さまざまに問ふをさな子は老いぬまま逝きたる父をあはれと言へり
・ひとたびも父を出迎へしことのなき子がままごとに言ふことのあり
・寡黙なる食事はすみぬひとり子を失ひし姑と夫なきわれと
・ある日ふとグレイのコート姿にてバスを降りくるきみはあらずや
・姑と子とわれとに明くる朝のため夜ふけ厨に洗ふ菜青き
・きみあらぬ夏見の丘に子と住めるカンナの赤き夏をいくたび
・業なかばに早く逝きしを惜しまるる人の誰より夫若かりき
・帰り来る足音を待つ夜のありき朝刊を配り人走りゆく
・蕾もつ松葉ぼたんの苗を買ふ夫が愛でしとひとには言はず
・地に咲く松葉ぼたんを好きと言ふ逝きたる夫と父知らぬ娘と

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今日は、玉井綾子さんのお母さん、
小野雅子さんの第一歌集の『花筐』(ながらみ書房 一九九二年)
の歌を紹介します。
実は、この歌集は、
刊行された年に、高野公彦さんからいただいていたのです。
ところが、いただいた時には、あまり丁寧に読まなかったようです。
反省しています。
雅子さんは、小野さんの死後、
「地中海」に入会し、研鑽に努めたのです。
これまでに4冊の歌集を出しています。
小野さんの死後、綾子さんとお姑さんとの三人暮らしの
日々が詠まれています。

・確かなるひとつ選べば初夏の朝きみ逝きしこと銀杏舞ひ散る
・杏のごとき形もつと夫言ひし眼を輝かせ子はうたうたふ
・爪の色すこやかなれる人なりきその温みふたたびわれに還らず
・なにげなく点くればラジオ奏でゐる夫の好みし曲「イエスタデイ」
・春の畑へだててのぞむ球形のガスタンク夫と住みゐし町よ
・鉄の戸があきつつ描く半円を虹のごとしと虹を見し綾子
・サンダルの足先露にぬらしつつ歩みし朝のきみ帰り来よ
・バターになる虎の話におどろきて見開く目もつ子に育ち来ぬ
・父の記憶もたざれば歳わさなきにわが子の問ひは死にかかはれる
・失踪といひ蒸発といふその人らの帰り来るかもしれぬを羨む
・ねむる子の手にはめてみる手袋は指先に少しゆるみをもてり
・手のすがた爪のかたちも父に似る子なり今宵はピエロを描きて
・目玉焼黄身あざやかに焼けたるを好みし夫よ今朝も卵割る
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玉井綾子さんの第一歌集『発酵』(ながらみ書房 二〇一六年)
の歌を紹介します。
子供さんを詠んだ歌は、
巧まずしてユーモア感のあるものになっています。
二歳の子を育てているわが娘にも
見せてやりたいですね。
もちろん、父親の小野茂樹さんが登場する歌もあります。

・嫁ぎしのち初めて流す母の背は重荷と脂肪がおろされており
・父であり兄弟でもある夫望み 叶える彼もまたひとりっ子
・「地図読めぬ女性」の独りであるわれの方向音痴は父親譲り
・道交法四十年早く改正をされれば父は亡くならざりき
・父あらば未熟なりにも男への先入観を抱けしものを
・すれ違うベビーカーの中そっと見てわが子に必ず軍配あげる
・お気軽にご相談をとうたいつつ育児相談初診五千円
・春の朝部屋に差しこむ陽の帯をつかもうとする元悠一歳
・出ていたかたぬきのしっぽ子を連れた出先で聞かれる「お勤め先は?」
・子を預け生じた自由な三十分スタバで新聞読みて終わりぬ
・父なれど記憶になければ先祖への祈りに近し四十三回忌
・わが爪と同じく丸い吾子の爪明らかに茂樹の孫たる証
・胸などに感じた変化は勘違いパンダもすなる想像妊娠
・背の高い父に抱かれて子が見せるどや顔母まで見下しており
・朝六時「オイシイ」とわれを起こす子に「ネムイ」と言っても勝てる訳なし
・目薬をさしパチパチしてと言えば拍手するなり二歳のわが子
・ハロウィンの帽子もマントも断固拒否かぼちゃも食べぬ二歳の主張
・スーパーでおもちゃを欲しがりグズる子に「買わない宣言」をする、ギャーと泣く
・知っている言葉の全てつぎ込んで悪態をつく「ママのおばさん」
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