永田和宏さんの新歌集『午後の庭』を読んでいて、こんな歌を見つけた。

・モンゴル力士の本名みんな諳んじてつくづく変なり高野公彦

これはもう芸のうちだと思う。
昨年9月の全国大会の懇親会の後、
高野さんの部屋で更に飲んだが、
その時に、ぼくが何人かの力士名を挙げると、
即座に高野さんが本名を応えてくれた。
ぼくなどは一人もおぼわらないから、
記憶力が悪いのかなとも思ったが、
永田さんの歌を読んで、少し安心した。
どうやら高野さんのほうが変なのだ。
こういう歌もある。

・物知りのヘンな歌人がわが傍に幾望といふを教へてくれる

この歌の次はこう。

・満月を挟みて幾望、そしてまた既望の月あるを教へぬ

「物知りのヘンな歌人」は多分高野さんだろう。
場所は朝日歌壇の選歌をする所。
疲れてくると、雑談になる。
その雑談の時に、高野さんがいろんなネタを提供するのだ。
言葉をどん欲に蒐集し、
さらに用いる歌人ならではの、
一こまだと思う。
しかし、高野さんもまさか自分が
永田さんの歌に詠まれるとは思わなかっただろう。
これは誤算だったに違いない。

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五ヶ月

2018/01/23

こちらのアパートに引っ越して五ヶ月になる。
秋が短かったので、
暑さと寒さに耐える日々が続いている。
あと二ヶ月と少しで、
元の住所に戻れる。
つまり、桜の咲くころには。

午後、みよし市の短歌会に出講。
提出された歌は、
やはり新年らしい歌が多く、
短歌という器が
私達の生活に密着したものだということを痛感した。
四季があるからこそ、
短歌は生き延びて来たのだろう。
四季それぞれに出遭うものがあり、
それが私達に感興を与え、
詠むことの刺激となるのだ。
宮柊二先生が、
新年の歌を多く詠んでいるのも、
このことと関わりがあるだろう。
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岡崎の書店で、
『西東三鬼全句集』(角川ソフィア文庫)を購入。
昨年の暮れに出されている。
この本によると、
有名な「水枕ガバリと寒い海がある」は、
第一句集『旗』にある。
昭和10年の項にある「三章」の3句のうちの1句にある。

・小脳をひやし小さき魚をみる
・水枕ガバリと寒い海がある
・不眠症魚は遠い海にゐる

解説は小林恭二。
自筆年譜、初句索引、季語索引を
備えていて、お買い得の一冊。




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新年会

2018/01/21

今日は、コスモス短歌会の愛知支部の歌会。
11名出席。
3時間ほどみっちりお互いの歌を読み合う。
題材が本当にいろいろなので、勉強になる。
そして、思うのは、
歌の読みというのは、本当に難しいなあということ。
しかし、歌会で読み合うことをしていかないと、
力がつかないことも確かである。
歌会に出てこなくなると、
歌がマンネリ化してゆく人が多い。
刺激がないから、
おなじような歌を詠んでしまうのだろう。

1月は、例年新年会なので、
歌会後、9名が新年会の会場に移動。
200席以上ある店なのに、
ほとんど空きがないというからびっくり。
何とか個室に入れる。
2時間ほど楽しい時間を過ごす。
愛知支部も、
やっとこんな和やかな新年会を行うことができるようになった。
感慨ひとしおである。
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今年度終了

2018/01/20

昨日で、大学の講義は終了した。
もちろん、成績を出さなくてはいけない。
この作業が月内は続くだろう。
それでも、週に二日間が空くのは嬉しい。
余裕が生まれる。
4月中旬までお休みになるので、
この時期が本当にリフレッシュ期間だ。
でも、油断すると、
あっという間に、4月になってしまい、
新年度の準備をしなくてはいけなくなる。

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発行日

2018/01/19

永田和宏さんの第13歌集『午後の椅子』が
昨日届いていた。
なにげなく発行日を見たら、
昨年の12月24日。
そういえば、石井僚一くんの歌集も
昨年の12月27日。
二冊ともどうして遅いのか気になった。
それで、昨日今日届いた他の歌集も
発行日を確認してみた。
桃原邑子さんの新装版『沖縄』(六花書林)は
今年の1月15日。
石床隆文さんの遺歌集『琥珀の時間』(本阿弥書店)は
今年の1月26日。
一週間もはやい。
ただ実際には、発行日より早く届く例が多いので、
石井くん、永田さんの歌集の場合の遅さが気になったのだ。
まあ、しかし、だからどうだということはない。
問題は、こんなふうに次々と出される歌集を
どうやって時間を確保して読むかということだ。

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石井僚一くんの第一歌集『死ぬほど好きだから死なねーよ』
(短歌研究社)が届いた。
題からして、お騒がせ歌人の面目躍如だ。
装幀もなかなか迫力があるが、
何よりも驚いたのは、「あとがき」で
歌集作成のための資金の出処について書いてあること。
そうか、こんなことまで書くんだと、
ただただあきれた。
二度ほど会ったことがあるが、好青年だったと記憶している。
では、作品はどうかということだが、
まあ、手に入れて読んでみてください。
税別1700円だから、
割にお得かも。


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はや17日

2018/01/17

年が明けて、はや17日。
年明け早々から訃報が届く。
まず「未来」の松村あやさん。
そして、安森敏隆さん。
安森さんが亡くなられたのには驚いた。
高野さんが16年の12月生まれ、
安森さんは、17年の1月生まれだから、
同学年なのだ。
だから、安森さんの話に高野さんが登場すると、
本当に級友のような親しみを込めて話されていた。
総合誌を開いても、
病牀中と分かる作品があちこちにあって、
この先、短歌の世界はどうなってしまうのか不安になってくる。
平成以降の短歌の世界を支えてきた人たちが、
次々に亡くなるのだから、
誰しも不安になってくるだろう。
そんなに深刻に考えずとも、
今の若い世代、つまり30代、40代の人たちが、
支えてくれるようになると言う人があるかもしれない。
でも、ぼくは、今の30代、40代に人たちにしては、
なぜか懐疑的なのだ。
吉川宏志さんや大松くんのほうが例外で、
どうも多くの人たちは、
本当に短歌と心中してくれるのか不安なのだ。
何か短歌以外にも大切なものがあって、
それを承知で短歌の世界に関わっているという
印象を抱かざるをえない人が多くいる。

新年早々暗い話題になってしまった。
話題を変えて、今年のぼくの目標を。
何とか評論を何本か書きたい。
もちろん依頼原稿ではない。
100枚以上、目指せ200枚というところかな。
「コスモス」3月号には、
20枚近い評論が掲載される予定。
65周年記念号用の評論である。
それから、
ある歌人について、20枚程度書こうと思っている。
構想はできている。
資料も用意しつつあるが、
もう少し集めたい。
ただ、集め過ぎると、
かるく20枚を越えてしまいそうだから、
考えものだ。
とにかく書くしかない。
本当は詠むしかないと言いたいところだが。





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