『午後の庭』
2018/01/28
永田和宏さんの新歌集『午後の庭』を読んでいて、こんな歌を見つけた。
・モンゴル力士の本名みんな諳んじてつくづく変なり高野公彦
これはもう芸のうちだと思う。
昨年9月の全国大会の懇親会の後、
高野さんの部屋で更に飲んだが、
その時に、ぼくが何人かの力士名を挙げると、
即座に高野さんが本名を応えてくれた。
ぼくなどは一人もおぼわらないから、
記憶力が悪いのかなとも思ったが、
永田さんの歌を読んで、少し安心した。
どうやら高野さんのほうが変なのだ。
こういう歌もある。
・物知りのヘンな歌人がわが傍に幾望といふを教へてくれる
この歌の次はこう。
・満月を挟みて幾望、そしてまた既望の月あるを教へぬ
「物知りのヘンな歌人」は多分高野さんだろう。
場所は朝日歌壇の選歌をする所。
疲れてくると、雑談になる。
その雑談の時に、高野さんがいろんなネタを提供するのだ。
言葉をどん欲に蒐集し、
さらに用いる歌人ならではの、
一こまだと思う。
しかし、高野さんもまさか自分が
永田さんの歌に詠まれるとは思わなかっただろう。
これは誤算だったに違いない。
・モンゴル力士の本名みんな諳んじてつくづく変なり高野公彦
これはもう芸のうちだと思う。
昨年9月の全国大会の懇親会の後、
高野さんの部屋で更に飲んだが、
その時に、ぼくが何人かの力士名を挙げると、
即座に高野さんが本名を応えてくれた。
ぼくなどは一人もおぼわらないから、
記憶力が悪いのかなとも思ったが、
永田さんの歌を読んで、少し安心した。
どうやら高野さんのほうが変なのだ。
こういう歌もある。
・物知りのヘンな歌人がわが傍に幾望といふを教へてくれる
この歌の次はこう。
・満月を挟みて幾望、そしてまた既望の月あるを教へぬ
「物知りのヘンな歌人」は多分高野さんだろう。
場所は朝日歌壇の選歌をする所。
疲れてくると、雑談になる。
その雑談の時に、高野さんがいろんなネタを提供するのだ。
言葉をどん欲に蒐集し、
さらに用いる歌人ならではの、
一こまだと思う。
しかし、高野さんもまさか自分が
永田さんの歌に詠まれるとは思わなかっただろう。
これは誤算だったに違いない。