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『前科者 1』を読み終えた。
コミックである。
主人公は、20代と思われる女性保護司。
保護司は国家公務員であるが、無報酬。
完全なボランティア。
裁判員裁判の裁判員でも報酬があるのに、
保護司にはないというのは、
どうにも理解できない。
それはいいとして、主人公は、
生計を維持するために、新聞配達とコンビニの店員をしている。
なぜ主人公がアルバイト生活をしているのに、
保護司の仕事を続けているのか。
その動機とか主人公の生い立ちについては、
この巻では触れられていない。
次巻以降語られるのだろうか。
第2巻は、確か今日発売だ。
さて、この巻では、結局保護司としては、失敗する。
つまり、担当した仮釈放の男がまたしても犯罪を起こしてしまう。
ただ、最後の最後で、
少し希望は見えたかなという気がする。

それにしても、こういう題材がコミックで描かれるということは、
コミックは侮れないなあとつくづく思う。
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東直子さんと穂村弘さんが対話形式で作った本が『しびれる短歌』。
筑摩書房の「ちくまプリマー新書」のラインアップにあるから、
若者向けの短歌の入門書として出された本だが、
そう簡単な本ではない。
ぼくのような短歌の世界に関わって40年以上の者にも面白いし、
なかなか歌の選択もハイレベルだ。
それで200ページ以降に「歌壇の話」という章があって、
ここがやたらに面白い。
まずはこんな感じ。話し手は穂村弘さん。

「加藤さんから知ったことは、当時の短歌の世界では、
結社なり集団に所属するほうが普通だということ、
歌集を自費出版するのが普通だということ、この二つ。
あまりうれしい情報じゃなかった。(笑)」

「加藤」というのは、加藤治郎さんのこと。穂村さんが初めて会った歌人が
加藤さんだったようだ。
東さんも加藤さんが初めて会った歌人とのこと。
1980年代は、
加藤さんは東京の人だったから当然だろう。
さて、この二つの普通のうち、
結社や集団に所属しなくても、普通でないということはなくなったようだ。
新人賞の予選通過者にも無所属が多くなった。
歌集の自費出版は、今も続いている。
こちらは、いまだに普通のことだ。

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書誌

2019/01/29

昨日とりあげた『短歌一生』の書誌を記しておく。
昭和62年1月10日第1刷発行。
ぼくのものは、第2刷。同年2月20日発行。
購入日が記してあって、同年3月17日。
講談社学術文庫から出され、771番。
単行本でなく、この文庫本で出したのは、
上田三四二の意志であろう。
多くの人に手にとってもらいたいという。
なお、この二年後に上田は亡くなる。
意志というより、この本は遺志というべきかもしれない。
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上田三四二の『短歌一生』を久し振りにのぞいた。
嬉しい言葉が次々とあらわれる。
今日はここを紹介する。
116頁。

短歌の本領は、やはり日常詠にあるというべきだろう。そして、
日常の特色は、その持続性にある。おなじことの繰り返し。
しかしおなじことの繰り返しのうちにおのずから哀歓の濃淡
があり、季節の移りがあり、人間は歳を重ねてゆく。日常詠とは、
そういう人間の営みを、おのれに即してつくづくと観じるところに
成立する。

この言葉の実践の典型が、二宮冬鳥の歌である。

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「滄}100号が届く。
季刊だから、四半世紀出してきたのだ。
遅滞なく100号に達するのは、やはり並大抵のことではできない。
もちろん記念号である。
同人の20首詠と評論八編。
巻頭は小宮山久子の「歌会の旅」25首。
毎年行われた一泊歌会を題材にした歌が並べられている。
25回行われたから、25首。
第1回は「1994年、 鞍馬、貴船」。

・創刊をよろこび貴船川床にあひ集ひけむ同人いくたり

第2回は「1995年、信州別所」。

・木の宿の露天湯に透く蝉のはね奈良橋善治講話ののちを

「別所」は信州上田温泉。二度ほど出かけたことがある。
この歌を感慨深く読んだ。
というのも、奈良橋善司さんが、この時期はまだお元気だったのだ。
この後病に倒れるのだが。
なお表記は「奈良橋善司」が正しい。

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「塔」1月号を読む。
まず恒例の吉川宏志さんの年頭所感から。
池本一郎さんの選者退任について書かれている。
80歳になるので、本人から辞退の旨があったようだ。
補充として、3名の方が加わる。
1人退任で、3名補充というのは、
数字的には合わないが、
それなりの事情はあるのだろう。
コスモスの場合も、
退任より多く補充した例があるので。
それから、コスモスの場合、
選者は最近では定年制を適用している。
80歳になる年の3月までということになっている。
ただし、明文化されてはいないので、
今後も適用されるかは分からない。
年ごとの選者会議での議論によるのだろうという気がする。
まあ、池本さんの場合もそうだが、
80歳が限度という気がする。
「編集後記」に松村さんが、
「編集長になって十五年目」と書いてあるのには、びっくり。
もうそんなになるんだという思いと、
それなら自分もかなり歳をとってしまったんだという思い。
後者のほうは、ちょっとつらいなあ。
要するにもう歳なんだから、
こんなことやっていていいのかなあという思い。

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荻原魚雷さんの「文壇高円寺」というブログを愛読している。
一番新しい更新の題が「冬の底」。
うーん、分かる。
ぼくもこの時季は、
本当に冬眠したくなる。
昨日かかりつけの医者に行って、
冬眠したいと行ったら、
看護師さんが、どこに冬眠するのと言われて困った。
確かに困る。
空調の効いた図書館の収蔵庫の隅に置かれた
ベッドで冬眠するのが、理想的だが、
ありえないよなあ。
ついつい妄想に入ってしまう。
とにかく寒いのは嫌だ、
早く冬の底を抜け出してほしい。

ところで、荻原さんは、
三重県鈴鹿の出身ということもあって、
親近感をもっている。

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昨日は、コスモス愛知支部の歌会。
詠草提出者12名。うち出席は9名。
当日詠提出1名。
見学のみ1名。
ということで、11名の歌会。
年の初めとしては、少し寂しい。
歌会そのものは、活発。

先週選者会議が東京であったので、
選者会議での話題を披露。
一つは全国大会のこと。
今年は、9月末の土日だから、
仕事のある人も参加しやすい日程だ。
それから、歌集出版についての基準をゆるめたことについて。
要するに叢書番号をもらって歌集を出したい人のために、
基準をゆるくした。
これで、歌集を出そうという人が増えるといいのだが。

それから、支部の今後の予定として、
6月にやっと出前の歌会を開くことを伝えた。
6月16日。
会場は、未定。

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後期終了

2019/01/18

本日をもって、
大学の後期の講義はすべて終了。
3講座担当していたが、
これから成績処理があるので、
のんびりできるという実感はほとんどない。
実際、これから学生たちの課題がメールでどんどん届く。
届いた課題を読み込んで、成績をつけてゆかなくてはならない。
メールチェックと、読み込みの日々が続く。
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昨日は、コスモスの選者会議。
日本教育会館で、14時より。
体調を崩して欠席という方が多く、
来年より出席者は少ない。
粛々と審議を進めて、
17時に散会。
飲む人は、三幸園。
名古屋で言えば、
平和園に近い中華料理屋。
でも、従業員はやはり外国人が増えた。
20時過ぎののぞみで帰る。

今回は、訪ねたかった書店がみな休みで残念だった。
その代わり、初めて神田の三省堂書店へ行った。
魔窟のような書店だ。
4階に古書店があるなんて知らなかった。
三省堂で生まれて初めて「日本古書通信」を買った。
第84巻1号、通巻1074号。
これだけですごい。
買った主な理由は、
装幀家の真田幸治さんの名前があちこちにあったから。
連載もしている。

三省堂を出て、開店している古本屋の前に置かれた
全集本の値段を見てびっくり。
漱石全集が2000円、
芥川は1800円。
こんな時代が来るとは。
どうしようもなく寂しい。
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