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先日「幻桃」9月号が届いた。
この号には、大平修身さんの「修身短歌通信」の
第三回が掲載されている。
「放射線治療」と題する一連もある。
三重大学病院での放射線治療の様子がうかがわれる一連だ。
一連の後に、「効果のほども解らないが六日間で治療は終わった。」
とある。
この第三回には28首掲載されているから、
病床にあっても旺盛に詠んでいらっしゃったようだ。
「編集後記」を見ても、この通信については、
特に記載がないので、
まだこの連載はしばらく続くのではなかろうか。
編集者のところにストックがあるのだろう。
大平さんの貴重な闘病記とも言える連載だ。
それにしても、大平さんは、この誌面を見ることはないのだから、
何ともせつないことではある。
でも、短歌をこよなく愛していたことは間違いない。
このことをこの「幻桃」という雑誌で
確認できたことは嬉しい。


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昨日の「中日新聞」の朝刊に大平修身さんの訃報が掲載された。
長く「金雀枝」の主幹をつとめてこられた。
「金雀枝」昨年末終刊となった。
三重県に拠点を置く、結社としては大きな結社であったが、
大平さんは終刊の道を選んだ。
ぼくは、平成29年に行われた「金雀枝」の全国大会に呼ばれて、
記念講演をした。
ある日突然大平さんから電話をいただいて、承諾してしまった。
他結社の全国大会で講演をするというのは、
最初で最後だという思いで、
自分と短歌との関わりを一時間あまり話した。
意外にしっかり話すことができたので、
この話は、朝日カルチャーセンターでも二番煎じと思いつつ話した。
たまたま「幻桃」7月号を見ていたら、
大平さんの連載「修身短歌通信」の二回目が掲載されていた。
病床にありながら執筆されていたのだ。
この原稿が絶筆なのか。
それとも次号に絶筆が掲載されるのか。
それにしても、三重歌壇の重鎮の逝去は寂しい。

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