『遠き山に日は落ちて』

2012/06/05

なぜか佐伯一麦の『遠き山に日は落ちて』(集英社文庫)を
読み始めた。二度目かな。
こういう小説を書く作家は、佐伯しかいない。
私小説に分類されるが、
どうもそういう分類はどうでもいい気がする。
とにかく一頁目から、
その小説世界に入っていけるのだ。
この本では、
まだ佐伯の父親は元気だし、
別れた妻との子供の末っ子も小学二年生だ。
『鉄塔家族』では、
この末っ子が自分の生き方に悩む若者として登場する。
誰もがひたむきに生きている。
そういう世界だけを佐伯は書いている。
もちろんいいかげんな、
駄目な人間も佐伯の回りにいるはずだが、
そういう人間はほとんど出てこない。
一人一人のひたむきさに向き合うことができるのが、
佐伯の小説の魅力なのだ。

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