「塔」11月号

2015/11/17

「塔」11月号が届いた。
鹿児島大会の記録が掲載されている。
その中で永田和宏さんの「作歌のヒント――世界をまるごと感じていたい」
と題する講演の記録を読んだ。
この講演で高野さんのエピソードも語られている。
黒川能を見に行った時に、
泊めてもらった宮司さんの家の襖に歌を書かなくては
ならないことになり、佐佐木幸綱、馬場あき子、永田さんが
書いたのだが、高野さんは酔っぱらっていて寝ていた。
それで翌朝、次の歌を書いたとのこと。

・くつくつと湯どうふ煮ゆる音きけば美女恋し なあ湯どうふよ

ところが、書いたものを見ると「くつくと」になっていたから、
指摘した。後は引用で読んでもらう。

「高野さん、「つ」が一つ抜けてるよと言うと、さすがに高野公彦大物
ですね、あ、そうと言って、吹き出しで「つ」を入れちゃった。全国に
襖の歌ってのはたくさんあると思うけどね、吹き出しのある歌ってのは
ここにしかないと思いますね。」

確かに、高野さん、すごいと思う。
しかし、この話にはさらに落ちがある。
襖に書いた詩は、歌集の歌とは異なっている。
歌集の歌はこう。

・湯どうふよ わが身は酔つてはるかなる美女恋し なあ湯どうふよ

「美女」は「びんぢよう」と読む。
この歌は『水行』の37頁にある。



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