『読書少年』2

2015/11/24

昨日に続き『読書少年』の歌。

・雪みちを来たる女のおぶひたる子が半纏のなかに歌へり
・叱られて泣く子の声すつぶつぶのはこべの花に日のてるまひる
・夜の雪をくぐるごとくに帰りきて頬赤き子を抱きさし上ぐ
・留置場に父置きわれを産まむとせし母の心を思ふときあり

二首目の歌は、本当にいい歌。はこべもこんなふうに詠んでもらえて
嬉しいだろうな。

四首目の歌には、「父、柏崎栄。生活主義教育運動活動家として
治安維持法違反容疑で検挙さる。昭和十五年。」という長い詞書き
が付けられている。つまり、お父さんが留置場にいる時にお母さんは
柏崎さんを産んだのだ。
柏崎さんの反骨精神は、父親譲りということなのだろう。
そう言えば、名古屋へ来られた時、こんな話をしてくださった。
ぼくなどには、無縁な話であったが、
柏崎さんは夏休みに文部省の研修に県から
筑波大学に派遣されたことがあったとのこと。
その時、提出を求められた課題は、すべて手書きで
出したと笑いながらおっしゃった。もちろん、他の県の
先生方は、ワープロである。ただ一人手書きの課題を
出し続けられたのだ。
 この話をお聞きして、ぼくは柏崎さんという歌人の根っこには、
かなり激しいものがあるのだなあとつくづく思った。
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