「うた新聞」6月号

2016/05/22

「うた新聞」6月号から吉川宏志さんの連載がはじまった。
題して「(いま)を読む」。
この文章で柏崎さんの歌について、
触れてくださっているのが嬉しい。
特に、後半のこんな記述が特に嬉しい。

………………………………………………………
「短歌的抒情」という言葉で割り切られたために、
柏崎の歌は、それ以上の豊かな批評に出会うこ
とが少なかった。
短歌の批評は、「短歌的でないもの」を実際以上
に高く称揚してしまう傾向がある。新奇なものは
特徴を捉えやすいからだ。しかし、新奇な歌がす
べて優れた歌とは限らないし、一見古風な作にも、
新しい芽が潜んでいる。
………………………………………………………

多分、短歌批評の未成熟がこのような現今の批評の
停滞をもたらしているのだと思う。だから、すぐに「新奇」なものに飛びつく。
そしてまた、次の「新奇」なものに飛びつく。
そうして、佳い歌が評価されないままになってしまうのだ。
柏崎さんの歌は、そういう意味で評価されない典型なのだろう。
残念なことだ。
歌を詠みつつ、困難に直面している人は、だまされたと思って
柏崎さんの歌集を読んでみるといい、きっと目が覚める。
歌を詠むということがこんなに素晴らしいものなのか
痛感するに違いない。
「新奇」なものの誘惑に負けないでほしい。

そうそう「塔」5月号の、
吉川さんの「青蝉通信」もとても佳い文章だ。
なかなか難しいことを語っているので、
かいつまんで書く勇気はないが、
重くて大切なことを書いているのは間違いない。
題は、「『ヴェロニカ』のこと」。
『ヴェロニカ』は、遠藤周作の小説の題名。
大口玲子さんの『神のパズル』の話題から、
遠藤の小説に及ぶ。
キリスト教理解の問題もあるかもしれない。
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