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選者会議

2017/01/10

昨日は、東京でコスモスの選者会議。
会議は2時開始なので、
当然その前に書店を回る。
まず小雨の降る中、
八重洲ブックセンターへ。
詩歌のコーナーは、以前は1階から少し降りたスペースだったが、
何と6階の片隅に追いやられていた。
昨年の選者会議のときは、東京堂書店に行って、
やはり詩歌の棚がかなり寂しくなっていたのを確認したが、
まさに、八重洲ブックセンターお前もかという状態。
ということでかつてぼくが楽しみにして行った書店は、
詩歌の棚に限って言えば壊滅状態ということになった。
お茶の水へ回って、
店を開けている古書店に入る。
澤口書店という、最近いけいけの本屋に入って、
岩波文庫と講談社文芸文庫を確認。
文芸文庫に伊藤桂一の『私の戦旅歌』があったので購入。
定価1300円+税が950円だから、少し高め。
伊藤桂一さんは、宮柊二先生と同じ山西省で戦っている。
昭和14年に軍務についているから、宮先生より早い時期に
従軍している。
伊藤桂一さんは、なぜかぼくが日本文藝家協会に入るときの推薦者。
もう一人は、佐佐木幸綱さん。
伊藤さんは詩集は出していますが、
歌集は出していないようです。
この本は、短歌がかなり載せられている。
特に軍馬を詠んだ歌が多い。
騎兵連隊に所属していたからであろう。
少し紹介する。

・砲声すあれは友軍の弾丸だよと眼をみはり耳立てし馬に教うる
・麦畑にわが寝ればわが傍らに馬も寝ぬその寝息やすけし
・馬は草を食みつつもふと耳を上ぐ聞きそらすほど遠き砲声

これらの歌を読むと、戦後歌人として生きる資質はあったと思うが、
詩や小説の世界に、戦後は没頭していったようだ。
確かに短歌では食えないから。

澤口書店の後は、一誠堂書店の均一を覗き、
若山牧水の『幾山河』を購入。
100円。
角川文庫で定価は70円とある。
迷ったが白骨温泉について書いてある箇所を見つけて、
購入決定。
しかし、昭和30年代の文庫はどこも充実している。
もちろん詩歌を含めて。
文化的には、どんどん後退しているのかなと思いたくなってしまう。

さて、選者会議。
高野さんの司会進行でみっちり3時間。
まず昇級者の決定。
選歌の際の、もろもろの注意事項。
大会について。
新入会員の増やし方について。
そして、懸案事項について。
懸案事項は、なぜかボツになりそうだったが、
何とか実現の方向でまとまる。
来年の1月号から。

終了後は、三光園で愉しく会食。
出てくる料理がみな美味しい。
紹興酒もここのは旨い。
6時半過ぎに出て、帰途に着く。
まあ、充実していたかな。

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