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『牡丹の伯母』

2018/10/05

米川千嘉子さんの第9歌集『牡丹の伯母』(砂子屋書房)に
こんな歌があり、感慨深いものがあった。

・カリカリと録音のなかに鳴く雁よ「現代短歌雁(がん)」評論の時代ありき

確かに「現代短歌雁(がん)」は、評論を重視していた。
この雑誌で評論を書くことを学んだ歌人は数多くいると思う。
しかし、雁書館はすてになく、
冨士田元彦は鬼籍に入り、
小紋潤さんは病牀にある。
時代というものの残酷さというものを
本当にしみじみと思う。
評論が廃れてゆく時代は、
きっと作品も廃れてゆくものだと思う。
なぜなら、批評がなければ、
作品は垂れ流されたままで、
濾過されることはないから。
こうして書いていて、
やはり思うのは、小高賢さんが存命だったらと思う。
詮無い事だが。
小高さんなら、しっかり濾過の役割を果たしてもらえたと思う。
そうそう、この歌集には、
小紋さんを詠んだ歌もある。

・優しかる感想たまひし小紋さん雁書館はがたがたぴしとありしが

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